リーダーではなく「同僚」が最上の師となる教育システム
子どもの成長に最も影響力があるのは誰でしょうか?
親、先生、友人…
僕は友人だと思っています。その理由は、友人は甘えを許さないからです。親身になって助けてくれる、話も聞いてくれる…でも、替わりにやってくれることは、あまりない。
依存関係が生まれづらいからです。
これを職場に当てはめると、社員の成長に最も影響があるのは「育てる責任がない」同僚だと考えています。
どうすれば同僚が最良の師になるか?…今日はそんなことを考えたいと思います。
子どもを最も成長させるのは友人たちとの関わりである
先日、娘が帰省して、色んな話をしました。
話しているうちに、僕が子どもの頃を思い出しました。
僕は、10歳以上離れた姉が2人います。姉たちが20歳の時に、僕は8歳…子ども扱いですよね?おかげで僕はオンナの怖さを叩き込まれたのですが、とても甘やかされて育ちました。
そんな僕を育ててくれたのは近所の友人たちです。みんな優しくて熱いヤツでしたが、厳しかった。
厳しいと言っても、彼らにその自覚はありません。普通にしていただけです。
親のように、あらかじめお膳立てをしてくれないという意味です。いたって普通の少年・少女たちでした。
さて、これが何を意味するか?です。
僕は、困ったことがあると、自分から友人に聞かなければなりません。黙っていても教えてくれない、放って置かれるだけだから。
人間関係があるから、聞けば、親切に教えてくれます。
でも、替わりにやってはくれません。みんな自分の遊びに夢中だし、僕を指導する義務がないから。
これが親の場合、我が子が困っていたら、子どもが聞く前に動いてしまいます、普通の親は。
親によっては替わりにやってあげてしまいます。
かくして僕は、「困った時は人に聞く」という最強の行動様式を覚えたのです。
逆に、仲間が困っていたら助けてあげなくちゃ、という当然の事も学びました。
とても大変さを伴う学び方でしたが、僕が自立したのは友人たちのおかげだと思っています。
さて、これを職場で応用したいものです。
通常、部下の指導は、その責任を負う上司が行いますよね。これをスタッフ同士で学び合うようにすれば良いということになります。
そうなるとどんなメリットがあるか?
どうすれば、それが可能になるのでしょうか?
上司が頑張らなくても勝手に成長する組織をつくる
スタッフ同士の学び合いのメリットはいくつもあります。
1、師が多くなる
2、上司の限界を超えたアイデアが出る
3、速い
4、教えた側も教わった側も、双方が学ぶ
5、分からないことを放置しなくなる
6、関係性が良くなり、チームワークがさらに向上する。全体の仕事の流れが良くなる
僕が確認しただけでも、ざっとこれだけのメリットがあります。
固定費の中で最大のコストは人件費です。仕事は、「計画・デザイン→実行→検証&改良」の繰り返しで上達していきます。
成果を出す、最も手っ取り早い方法は、このサイクルを限られた時間でたくさん回すことです。
上司がいちいち指示命令していたら、サイクルスピード(回す回数)が遅くなります。
会計的には、人件費が有効に活用されない状態です。
学び合うことで、かけた時間に対する成果(儲け)の効率が良くなるわけです。
リーダーには集団と関わるというスタンスが求められる
スタッフ同士で学び合うためには、リーダーに「個々を指導するのではなく、集団と関わる」というスタンスが求められます。
1人1人と関わると、何かあると真っ先にリーダーのところに相談に来ます。相談に行ってほしいのは仲間です。
オーソドックスな形は、集団の外から関わるスタイルです。
しかし、人数が少ない場合、自分も輪に入って考えるような案件の場合は、中に入ってもOKです。ただし、気づけばリーダーの独演場だった、ということにならないように注意が必要です。
※これが結構、難しい…
人を最も育てるのは、「指導する責任を負っていない人」…そう考えると、社内には大勢の師がいることになります。
よく言われる「学習する集団」とは、このようなものだと考えています。
変化が激しい時代の教育システムです!
それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい!
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