顧客を攻略の対象として見るか、同志として見るかで繁栄が決まる
自分たちで楽しめる自社のイベントにはお客様も巻き込もう
おはようございます。
クリスマスイブです。
街中がロマンチックな空気に包まれて、幸せな気持ちになれます。
さて、先日、弊社の恒例イベント「突撃サンタ」を行いました。
独居老人宅にサンタの衣装でアポなしで訪問しプレゼントを渡す企画です。
今年で3年目になるんですが、今年はお客様を巻き込んで行いました。
今日の記事は地域密着型の商売をされている方は積極的にお客様を巻き込んでしまおうという話題です。
そうすることで、売り手と買い手というドライな関係を超えた素敵な関係性ができ、それが商売をの安定につながるという話です。
「突撃サンタ企画」は弊社スタッフが3年前に企画しました。
最初、その企画を聞いたときは「へ〜、良いことじゃん」くらいに思っていたんです。
ところが、突撃から帰ってきた社員が「社長も来年、絶対にやった方がいいよ」と興奮して言うんです。
すごく喜ばれたそうなんです。
そこで、翌年に僕もやりました。
最高に面白いんですよ。
怪しいダースベイダーのようなサンタなのに、すごく喜んでくれるんです。
あるおばあちゃんは、ビックリして最初は言葉になっていませんでした。
「ちょっと寄っていけ」と僕を居間に通してくれ、お茶を飲みながらおばあちゃんの身の上話しを聞きました。
その話は特に面白くないんだけど、おばあちゃんは一生懸命に話しをするんです。
そして、気がつけば涙を流していた。
その姿を見て、本当にやってよかったな、そう思ったんです。
こんな素敵な体験はより多くの人に体験してほしい、そう思っていたところ、スタッフがお客様を巻き込んだのが今年の企画でした。
受ける喜びだけじゃない、喜ばれる悦びもある
この現象、よく考えると不思議ですよね?
お客様は基本的に対価を払い、サービスを受けることで満足を得ます。
その等価交換で商売は成り立つのですのですが、その構造を超える関係性になっていますよね。
参加された方々に賃金が発生するわけじゃないから、別の動機があるということですが、それが「喜ばれる悦び」です。
かのマズローの「欲求段階説」にあるように、人の欲求は自己の保全から始まり段階的に成熟していき、最終段階では与える欲求を持つようになります。
しかも、それを自分らしさを活かして行いたいという欲求です。
このレベルの欲求を持った人が増えています。
彼らは極めて自律的、主体的に参加しますので、そこにコントロールの意図があると失敗します。今回の企画では、スタッフが純粋に「やってみない?」と呼びかけたから参加してくれたのだと思います。
もし、これが「我々が現代人の成熟した欲求に応える」とか「機会を提供してあげる」という思いでやったら、上手くいかなかったと思います。
「別にあなたの世話にならなくても自分でできますから」となるよね。
ここが自己保全の欲求と違うところです。
ニュアンスの違い、お分りいただけますでしょうか?
もちろん企業ですから企画の背景には計算があります。
でも、その企画を実行している時に純粋に楽しんでいることが最も大切なことだと考えます。
楽しめないことは、心から人に勧めたいと思えないですよね?
逆に、そう思えることがあったら、堂々と「一緒にやりませんか?」とお客様に声をかければいい。
きっとその一言を待っている人がいると思います。
提供する、という機能の他に「共有する」場を持つことが大切です。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。