良い経験も、辛い経験も、それはあなた以外の誰かのためにある
おはようございます。
あなたは人には言えない身の上話ってありますか?
僕にはあります。
って犯罪とか、そういう類ではないんですが、昨日、長野保護観察所で「その」経験者の話を聞きました。
時々、夢新聞を少年院でやっている関係で、研修会に参加したんです。
少年院を出所しても、中にはまた犯罪に手を染めちゃう人もいます。
そうならないために、出所した後の夢や目標を明確にするというのが狙いです。
塀のない少年院「有明高原寮」で夢新聞をやった時の写真
今日は、あなたの経験…仮にそれが人には言えないようなものだったとしても、それが「宝」であるという話です。
それで誰かに喜ばれるカタチをデザインすればいい。
少年院を経験した彼にしかできない仕事
で、昨日の研修会ですが「NPO法人セカンドチャンス」という少年院出院者をネットワークする団体の理事長、才門辰史さんの講演会でした。
彼自身、少年院出院者です。
会場に入るとやんちゃそうな少年がいるわいるわ。
「なんだこのオッサン」って目で見られながら席に着きました。
参加者が10名ほどの小さな講演会でしたが、すごく勉強になりました。
リアルな闇を知っている人だから語れる光の話です。
才門さんは少年時代に非行に走り、少年院に入所しました。
1年間の入院で出院。
そこで現実の壁にぶつかります。
社会が自分を受け入れてくれないのです。フリースクールに通いながら仕事を探しても面接で断られる毎日を過ごしました。
心が荒んだ日々を送る中で、スクールの校長から大学に進学することを勧められました。
大学入ったのはいいが、学問に興味がなくどう過ごそうか迷っている中で、ある授業に出会います。
「犯罪社会学」
大学の先生がどんなことを語るのか?
「言っとくが、オレはプロやぜ」(笑)
興味が湧き受講することになりました。
その後、あるキッカケで、担当教授が才門さんが入所していた少年院の法務教官だったことを知ります。
そのご縁から、後にセカンドチャンスを設立することになるのですが、元入院者の才門さんをとても可愛がってくれて、才門さんの成績は特Sだったそうです。
そして、自分の「経験」を活かし、ユニークな論文を書きます。
「警察から暴走族に街の自警団を依頼されたら、更生するのではないか?」
面白いですよね?
荒唐無稽なアイデアですが、実は、教授が海外視察をした時にスウェーデンで同じような発想で非常に成果を上げている「クリス」という団体があることを知ります。
出所者が出所者を応援する活動です。
これがものすごい成果を上げているんですが、その理由は「気持ちが分かる」ことにあります。そこでセカンドチャンスを設立することになりました。
あなたの経験は自分のためにあるのでない
長くなりましたが、ここからビジネスの話です。
もうお分かりですよね?
その経験をした自分だから分かる相手っていませんか?
アレルギーで悩んだ人だから分かる気持ち。
酷い上司を持ってしまった人にしか分からない気持ち。
人は経験によって失うものと同時に得るものもある。
僕はそう思っています。
僕は社長に就任した当時、社員全員に仕事をボイコットされて、無条件に信頼する怖さと引き換えに、真の信頼を知りました。
そんな僕の経験を必要としている人がいる。
だから毎日ブログを書いています。
あなたにもいる。
何かを経験したあなただから説得力のある領域があるはずです。
才能は経験は、それを持っていない人のためにある。
自分発でビジネスを設計することで独自性が生まれることを痛感しています。
それでは今日も素敵な1日を!
また明日。