人と組織を元気にするリーダーの言葉には「希望」の匂いがする
チームを元気にするリーダーの言葉には成長を前提とした「未だ」のニュアンスがあると感じています。
現在を未来のプロセスとして観ている。
対し、活力を奪うリーダーの言葉は現在で止まっています。
これ、人材育成と組織開発に大きな影響を及ぼすと思います。
これは言葉のセレクトではなく「どう思っているか?」…心の表れだと考えています。
忘れ物常習犯として名前を晒された子どもたちは何を思うか?
僕は、この件に関して対照的なリーダーに会いました。
リーダーと言っても企業人ではなく教員です。
昨年、夢新聞でお邪魔した学級はすごくドンヨリした雰囲気が漂っていました。
蛍光灯の数は他のクラスと同じなのに、本当に暗く見えた。
何よりも教室全体に苛ついたような不快な空気が漂っていました。
すぐにその理由が分かりました。
黒板の右下に当番の名前が書かれていますよね?
そこにこんなことが書かれていました。
「今日、忘れ物した人」
その日は4人の子どもの名前が書かれていました。
子どもの頃「忘れ物四天王」の1人に名を連ねた僕としては、非常にショックだわ(笑)
現在の状態で「ダメなヤツ」とジャッジされたら未来が描けないよね?
名前を書かれるのが嫌なら気をつけろってことだと思いますが、仮に忘れ物が減っても、大切なものを失うと思いました。
それは「がんばれば良い未来を創ることができる」というマインドセットです。
失敗しても困難に遭っても次の一歩を踏み出す勇気です。
きっと、晒し者にされた子は、自分より忘れ物が多い人に目が行くと思います。
そうしないと自分が保てないもん。
成長意欲が根こそぎ削がれてしまうと思います。
未来を創るマインドを育てるなら「忘れ物が改善された人」をあげる方が良いと思います。
さて、先日、夢新聞でお邪魔したクラスは「未来創造型」の教員でした。
本当に素敵な先生です。
その時の様子はこの記事を御覧ください。
言葉の使い方よりも「未来に対する信頼」「人に対する信頼」が大切
夢新聞では子どもたちの名前が書かれたプレートを使います。
で、休んだ子どものプレートをはじくのですが、それを先生にお願いしたら、黒板の「例の右下」にこんな言葉とともに貼られました。
「これからやるよ」…なんて希望に満ちた言葉でしょうか。
「今日、休んだからできない」ではなく、未来のいちプロセスとして今日を位置づけているのです。
素敵だよね。
これは本人だけでなく、これを見たすべての子に希望を与えると思いました。
で、面白いのが、先生に「素敵ですね」と伝えたら、「そうですか?」ってキョトンとした顔をされたことです。本人にとっては当たり前すぎて特別なことだとは思っていないってこと。
「未来を信頼する」という観念がベースにあるから意識しなくてもできるのだと思います。
スタンフォード大学のキャロル・S・ドゥエック教授の研究によると、結果よりもプロセスを褒められたこの方が伸びると言います。
結果を褒めると、その後、結果が出やすい挑戦しかしないようになると言います。
また、自分より成績の悪い人を見つけ安心するようになると。
対し、過程を褒めると、さらに高い挑戦をするようになるそうです。
これは上手な褒め方として注目されていますが、僕は手法よりも「未来に対する信頼」「人に対する信頼」が本質だと捉えています。
使う言葉に未来を感じるか?
人に対する信頼を感じるか?
人は自分の精神を守る生き物です。
「ダメなヤツ」とジャッジされても「そうですね」とはならない。
「そうじゃない」という理由を脳をフル回転させて考えます。
せっかくの素晴らしい脳をそんなことに使わせるのはもったいないことだと思います。
「次はどうするか?」という役に立つ使い方をしてほしいですね。
それに影響を与えるのがリーダーの観念だと考えいるのです。
自分がそうであったように、社員さんにも自律的な成長意欲があるはずです。
それを信頼することだと思います。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。
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