社員が時間的ゆとりを持つことで得られる2つのメリット

「忙しい」は決して自慢できることではないと、最近僕は考えています。
どうしてそう思うようになったかと言えば、自分が忙しい割に結果が伴っていないと感じた事があったからです。
僕の何倍も成果を出している人の方が、実は時間的ゆとりがある。
「これは何かがおかしいぞ」と思ったわけです。
 
社員も同じで、いつも忙しく働いていると社長は満足しがちですがデメリットの方が多いと考えています。
逆にゆとりを持つことで多くのメリットが生まれる、そう思います。
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ゆとりを持つことで大きなメリットが得られる

ゆとりは集団を最適な状態に保つために必要な要件

「忙しい人」は褒め言葉で使われていますよね。
人と会う時に「お忙しいところをありがとうございます」って言いますが、これが「お暇だとは存じますが、ありがとうございます」なんて言ったら次はない(笑)
 
コロンビア・ビジネス・スクールの調査で「忙しい」を強調する人の多くは、実は忙しくなく「自分は有能である」ということを示唆しているだけだといいます。
 
僕の指示ゼロ経営のセミナーに来る人は、実は来る必要がないんじゃないか?と思うことがあります。
だって、研修中ほとんどの人が電話もメールも来ないんだもん。
いなくても会社が回っている証拠です。
本当に参加した方が良いのは、研修をやっているその瞬間も現場でつばを飛ばして指示・命令を出している忙しい社長だと思います(笑)
 
特に今の時代は「創造」が課題になりますので時間的、精神的なゆとりが大切です。
忙しいという字は「心を亡くすと書く」と言いますが、創造活動ができなくなります。
 
それと社員にゆとりがないと、忙しくて困っている社員や部署にヘルプに入れなくなります。
忙しい社員のところでは仕事が滞って、工程の流れが悪くなっていることが多いはずです。
そこに、ゆとりのある社員がヘルプに入るだけで工程が流れ成果に直結します。
 
働きアリの世界でも働かないアリが2割ほどいる事が分かっていますが、その理由を北海道大学の研究チームが、危機への備えだという解明しました。
巣ごと絶滅するような危機が起こると、彼らが活躍するそうです。
みんながいっぱいいっぱいだったら危機に対応できませんよね?
 
暇と言うと語弊があるから「ゆとり」と言いますが(笑)ゆとりは集団を最適な状態に保つために必要な要件だということです。

ゆとりをつくるために仕事のリストラをしよう

多くの社長が悩むことの1つに、何かに挑戦したいと思っても社員が「今の仕事が忙しくてできない」と言われる事があります。
で、それは言い訳ではなく本当にそうであることが多いと思います。
何がそんなに忙しいかというと雑務が忙しいことが多い。
書類や資料、報告書を作ったりという雑務です。
その多くは生産性が低く、管理のための仕事であることが多いと思います。
 
管理が強い会社ほど、管理のための仕事が増え生産性の高い仕事ができなくなるというアホみたいな現象が起こります。
 
管理が強い職場の代表は学校ですが、僕がPTA会長をやった時に痛感したのは、先生は雑務で忙しすぎるということです。
全体の7割の教員で週の労働時間が60時間を超えていると言います。
ある先生が言っていました「雑務に使っている時間を子どもたちのために使いたい」と。
 
これを企業で置き換えると、雑務に時間とエネルギーを奪われ、顧客や仲間の支援に使えないとなります。
 
深刻だよね。
 
だから企業を最適な状態にするには「仕事のリストラ」が必要だと考えます。
インに対しアウトの少ない仕事はやめてしまう。
 
その方法に関してはこの記事を読んでね。
ただし、会社の文化の軸となる分野に関しては例外だと思います。
エルメスはいまだに馬具を製造していますが、これをやめたらエルメスじゃないという思いがあるからだと思います。
これも大切なゆとりですね。
 
適度のゆとりを持つことが永く繁栄する秘訣です。
まずは仕事のリストラから始めてはいかがでしょうか?
 
それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい!