お客様と人間関係ができると売れなくなるという現象
お客様との関係性が企業繁栄の基礎になることは言うまでもないことですが、関係性を築くと売れなくなるという現象も起きています。
「なんで?」って思うでしょ?
セミナーでよく受ける質問、特に懇親会で言われることがあります。
「仲良くなってしまうとセールスがしづらくなる」
これは、売るという行為に罪悪感を感じているからです。
そして、その罪悪感は「自信のなさ」から来ていると考えています。
自分の商品は、親友に勧められるものか?
以前に、冷凍食品メーカーに勤める友人がこんなことを言っていました。
「ウチの商品の製造工程を見たら、自分では絶対に食わないし、家族にも食わせられない」
もう、そのメーカーの商品は買わないことにしました(笑)
「大切な人には勧められない」
仕事をしていて悲しいですよね。
もし、あなたの親友が重い病気にかかったとします。
生存確率が40%…
でも、あなたはそれに効く薬を見つけたとします。
本当にその人のことを思ったら勧めますよね?
人間関係ができると売りづらくなるという現象の背景には「大切な人には勧められない」
という自信のなさがあるのだと思います。
「たいして効果がないものを勧めるのは、自分が儲かりたいだけ」…そんな罪悪感を感じたら誰でも売れないですよね?
同時に、それを感じる感性を持った人は次のステージに登れるとも考えています。
関係性構築は、商売のレベルアップにつながる
「関係性ができたら売れる」なんて甘く見てはいけないと考えています。
関係性は構築するのには時間がかかりますが、崩壊は一瞬で起こりますからね。
責任が伴うもので、勧める商品・サービスに確固たる自信がないとできません。
僕は、お客様との関係性ができてから商品選びにシビアになりました。
自分で体験して良かったと思えるものは何も問題がないのですが、そうでない場合は、メーカーや開発者に会うようにしています。
商品のスペックは勿論、思いや、成功事例、ユーザーの声など細かなことまで確認します。
それが僕にとっての「売る理由」になるからです。
それがなく販売したら、関係性のあるお客様から必ず聞かれます。
「米ちゃん、なんでこの商品を取り扱ったの?」って。
人間関係を創るということは、とても責任が伴うものだと思います。
冒頭の話の「仲が良くなると売りづらくなる」の正体がお分かりいただけましたでしょうか?
僕の親友で、このことを重々承知している人は、「米ちゃんにはこれが必要だよ」と真剣に勧めてくれます。
買わない場合もあるけど、それで関係が壊れることはありません。
間違っても「売上が落ちたから、何か売れる商品はないかな?」なんて安直な発想はしないことだと思います。
それでは今日も、愉しく仕事をしましょうね!
また明日!