社長が「金のために我慢してやっている」と経営は行き詰まる

組織に活力がなかったり、自発性や創造性が欠如していたりしたら、「リーダー自身がやりたくない事を我慢してやっている」ということを疑うべきだと思います。

ビジネスの現場ではありませんが、分かりやすい事例があるので紹介したいと思います。
以前に、中学校の授業を見学したことがあります。その中学校は「自主性」が売りで、校則を自分たちで決めるということで、見学させてもらったのです。

その時は、「髪型の自由」に関して生徒が議論していたのですが、僕は最初から違和感を感じながら聞いていました。違和感の正体が明らかになったのは、授業が終わる15分ほど前です。

議論は「妥当性」をもとに進められました。例えば、「他者を威圧するような髪型でなければ自由で良いのではないか?」「清潔感があれば良いのでは?」という、理性的でロジカルな議論です。

ロジカル思考は、論理を積み重ねますので、誰が聞いても「そりゃそうだよね」という合理的で納得度の高い結論に至ります。

議論が煮詰まった時に、教員が見学者に「いかがでしょうか?感想をお願いします」と振りました。

僕は、申し訳なさを感じながらも、正直に感想を述べました。

「つまらない大人のような議論だった」

場が凍りついたのは言うまでもありません。

僕が感じた違和感は、「モテたいじゃん」「目立ちたい」といった「思い」「願い」を置き去りにし、「合理性」「必要性」「妥当性」だけで話し合いを進める「うすら寒い大人っぽさ」によるものだったのです。

僕の感想には目を覚ますインパクトがあったのだと思います。1人の生徒が、「やっぱ、イケてる方がいいよね」と自分の思いを口にしました。すると、別の子も「でも無理しちゃってる感が出ていたらダサいね」と気持ちを話し出し、話し合いに活気が生まれ、その熱が全体に拡がっていったのです。

話を企業に戻すと、社長は責任感から、自分の「願い」「想い」を封印し、合理性だけで経営を進めてしまう傾向があると思います。

リーダーの抑圧された感情はストレートに組織に伝染ります。
すると、表面的な議論しかできなくなり、「活力がない」「自発性が足りない」「創造性に乏しい」といった状態に陥ります。

それでも経済成長期であれば、時代の勢いが後押ししてくれましたが、今は、自分で推進のエネルギーを創造しなければなりません。

自社がどんな組織になったら「イケてるじゃん」と思えるか?
顧客にとってどんな存在になったら誇りと悦びを感じられるか?

情動からエネルギーを得た上で、合理性や損得勘定といった実務に接続していくのが王道だと考えています。
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