「あなたから買いたい」…独自化したければ「嫌い」を表明せよ。

独自化、差別化が非常に難しい時代になりましたね。
3Dプリンターなどのテクノロジーの発達で、優れた製品やサービスが出ても、すぐに真似されてしまいます。
そこで「情報発信が大切」ということになり、ブログやSNSを活用したマーケティングで差別化する企業が増えましたが、AIの登場でそれも均質化されました。

「何で違いを出せばよいのか?」…差異化の課題は経営にとってこれまでになく重みを増しています。

このことを考えるにあたり、真似ができるものと、できないものの違いを明確にする必要があると思います。

色んな切り口がありますが、僕は「目に見えるものと見えないもの」という基準が使いやすいと考えています。
目に見えるものとは、形やスペック、情報といったもので、これらはコピーされやすい。
では目に見えないものとはどんなものでしょうか。
その最たるものは「関係性」です。関係性は心の作用なので可視化が難しい上に時間がかかるので簡単に真似はできません。

例えば、世に中にはApple製品によく似た製品が出回っていますが、Apple社のようにはなれません。それは、同社(ジョブズ)の思想は真似ができないからです。いや、思想は何となく真似ができるかもしれません。しかし共感を得るためには、一貫性をもった発信の蓄積が必須です。
真似っ子はそれができない。

ちなみに僕はAppleの支持者ですが、僕が最初に共感を感じたのは「1984」というCMです。

その後、i Mac→i Pod→i phoneと、思想に裏打ちされた製品がリリースされ大ファンになったのです。

この話をすると「ウチは小さな会社だから、そんな大それたことはできない」と言う人がいますが、小さな会社でも可能だと考えています。

関係性は次の3つの要素で成り立っています。

1、好感
2、信頼
3、共感

このように要素分解すると、真面目な商売人が強い理由が分かりますね。

3つの中で最も難しいのは共感だと思います。
共感を得るためには、共感軸となる想いや思想が欠かせませんが、それらは作るものではなく、内面から湧き上がるもの…その人の実存そのものです。
頭で考えて導き出せるものじゃないから難しい。

自分の内面にアクセスするしかないにですが、それをサポートする技法があるので紹介します。
それはまさにAppleの「1984」で使われている「嫌いなもの」を明確にする方法です。
共感軸を考える際に、私たちは「どうあるべきか?」と考えますが、逆に「どうありたくないか?」を考えることで、あり方が立体的に浮かび上がるのです。

とても有効な方法ですので活用してください。
営業分野だけではなく採用など広く活用できますよ。

AIなどのテクノロジーツールは誰でも手に入る時代からこそ、その「使い手」にこそ差異化の源泉があるのではないでしょうか。
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