「器の大きな自分」のつくり方

「会社は社長の器以上に大きくならない」と言いますよね。
会社は規模が大きくなれば良いってものではありませんが、企業の質とリーダーの器には一定の関係があることは間違いありません。
経営者なら器の大きな人物になりたいと思うものですが、そもそも「器」の正体が分からないと大きくしようもありません。辞書を引くと「心の広さ」とありますが、これもはっきりしない表現です。

そこで、以前に、経営者向けのセミナーで、受講者の方に「器」の要素分解をしてもらったことがあります。
その結果、次の要件が挙がりました。

「寛容さ」「前向き」「フェア」「正直」「情熱」

全て、人としてのあり方で、能力要件は1つも出ませんでした。

さて、どうすればこれらの属性は身につけることができるのかという話ですが、僕は、米国の哲学者、ウィリアム・ジェームスの言葉を参考にしています。

「行動を変えれば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる」

有名な言葉ですよね。
人の成長は「行動」と「フィードバック」で促進されます。ゴミを拾ったら(行動)→褒められた(フィードバック)という風に学習していくわけです。良いフィードバックが得られると嬉しくなります。人は嬉しいことを好んでやります。
つまり、器は、「それが嬉しくてやっている」ことで身につくもので、滝に打たれて身につくものではないと考えるのです。

このことは「アスリートには4月生まれが多い」という事実からも垣間見ることができます。アスリートに4月生まれが多いのは、幼少期から褒められる機会が多いからという考察があります。どういうことかというと、同じ小学1年生でも、4月生まれと3月生まれでは、体力にも学力にも大きな違いがあり、4月生まれの人は褒められる機会が多くあるということです。

これを心理学では、「持っているものはより与えられる」という、聖書の教えから「マタイ効果」と呼んでいます。

昔から「立場が人をつくる」と言いますが、その背景には、立場にふさわしい言動をしたことでの「マタイ効果」があるのかもしれませんね。

このことを人材育成に応用すると、フィードバックが多い職場で人が育つということです。
器の大きな人間なることに応用するならば、器の大きな人の行動を要素分解し、その行動を取ってみることです。
フィードバックを欲しがると「器の小さなヤツ」と思われるので注意が必要ですがね(笑)

無理して、自分ではない何者かになる必要はありませんが、なりたい自分に成長する際に、役立つ知見だと思いますのでご活用ください。
.

※「記事が面白かった」という方は、是非「読者登録」をしてください。読者限定セミナーや無料相談などの秘匿情報が届きます。


採用術セミナーが残席5名になりました。

✓自発性の高い人材がたくさん集まる
✓面接時の情熱とヤル気が入社後も続く
✓先輩社員が新人の教育に関心を持ち共に育つ

3月19日(水)開催です。
↓詳細はこちらをチェックしてください。