「若いもん」の自律する勇気+「古いもん」の支配を手放す勇気

私たちはこれまで「経験豊富」ということを高く評価してきましたが、今、その価値が激減しています。その理由は、過去の延長線上で考えても対応できない課題ばかりになってしまったからです。

例えば、昔は、生活者に「どんなものが欲しいですか?と聞けば、「もっと燃費が良いクルマ」「もっと画面が大きなテレビ」と具体的に答えてくれました。それが、今は一通りのモノに満たされたため、欲しいものを明確に伝えることができない人が増えました。

「特に欲しいものはないが、もっと充実した生活を送りたい」「モノには満たされたが、なんだか心が満たされない」といった、漠然とした欲求や不満を持ってはいるが、その解決策は持ち合わせていないのです。

そして、提供された時に「そうそう、こういうのが欲しかったの!」と初めて自分の欲しいものに気づくのです。

このように、「正解がない」という現象は消費の最前線でも起きています。

経験豊富の価値が下がっているにも関わらず、そういう人が意思決定を独占していたら「組織丸ごと地獄へまっしぐら」ということになりかねません。

つまり、この時代に、独裁的、支配的なトップダウン経営は非常に危険だということです。

正解がない時代の経営のヒントは「自然淘汰」にあると考えています。
生物は、突然変異を繰り返し様々な形態に化けますが、たまたま環境にマッチしていた者が生き残ります。草と同じ色に変異した虫は捕食されずに生き残ったが、黄色に化けてしまった虫はマクドナルドの看板のごとく目立ち、あっという間に捕食され淘汰されたというわけです。

経営では、経験豊富なリーダーが「我が社が進む道はこれだ!社運をかけて挑むぞ!」なんて独善的に決めると、博打みたいな経営になります。

生物と経営の違いは、経営は「色々と試すことができる」ということにあります。たくさん試して、上手くいく方法を見つけるのが進化の定石です。

「色々と試す」ということをトップダウンでやるとどうなるでしょうか?
間違いなく、トップのアイデアを下に降ろしていくので時間もかかりまし、トップがつくり出す変化に巻き込まれ、試行錯誤の途中でメンバーが疲弊するでしょう。

そこで、現場から様々なアイデアが生まれ、即座に実行できる機動力が高い自律的組織が求められるようになりました。

リーダーの役割は…

1、事業への想いとビジョンをメンバーと共有し、活動の意欲を醸成すること。
2、現場から上がったアイデアの「査定」ではなく「支援」を行うこと。できるだけ早く実行に移せるように、お金や人脈、類似の事例紹介など、行動のサポートをすること。
3、「責任は私にある」という宣言。

大雑把ですが、こんなところが役割だと考えます。

自ら考え行動する「若いもん」
支配を手放す「古いもん」

この2つが機動力の高い組織をつくる2大レシピと考えています。

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