幸福な働き方をつくる技術
ビジネスパーソンであれば「今期、黒字を出すことはできるのだろうか?」とか「今度のイベント、ちゃんと集客できるのだろうか?」と不安になったりすることもあると思います。
そんな時は、意識が「今ここ」から離脱し、未来への不安に絡め取られてしまいます。
僕も時々陥るのですが、そこから脱却する方法として、些末に聞こえるかもしれませんが、「一生懸命になる」ということが最も有効だと考えています。
例えば、イベントの集客が芳しくない時は、一生懸命に集客するということです。
僕は、このことを両親から学びました。
僕が20歳の頃、ひょんなことから両親に「将来に対する不安はないの?」と聞いたことがありました。それに対する答えが、父も母も「忙しくて、そんな事を考える余裕なんてなかったな」と言うのです。
当時は、「そんなものなのかねぇ」と軽く流したのですが、その後、それが充実した人生を送る要諦であることを知ることになるのです。
「三大幸福論」と言われる、幸福について書かれた書籍があります。
ヒルティが19世紀後半に、アランとラッセルが20世紀初頭に出版しています。
この時期に集中しているのは、第二次産業革命の恩恵で、精神的なゆとりができたからだと言います。
どういうことでしょうか。
それまでは、毎日が食うにやっとだったのが、暮らしにゆとりができた事で「自分は何のために生きているのか?」なんてことを考えるようになり、病む人が現れたということです。
一生懸命になることを、アランは「自意識からの解放」と呼んでいます。自分に意識を向けずに、何かに夢中になることが有効だと説いています。
何かに夢中になっている人は魅力があります。
以前に、地域の婚活パーティのお手伝いをした時に、コーディネーターの女性が、パーティの常連者に「婚活パーティばかり参加していないで、夢中になれるものを見つけた方がいいよ」とアドバイスをしていたことを覚えています。
僕が尊敬する教育者に、長野県飯綱町で「大地」という私立幼稚園を経営する、青山 繁さんという方がいます。
大地には決まったカリキュラムはありません。朝、子どもたちが登園し、誰かが「カエルにヘソってあるのかな?」と言えば、それが学習課題になります。
園にあるすべてものが青山さんの手作り
子どもたちが、運動会を知るのは当日です。朝、登園したら「今日が運動会だった」ということですが、練習を一切しない理由は「見世物ではない」という理由からです。
運動会は、親も参加ぶっつけ本番です。色んなハプニングがあって、とても楽しめるそうです。
スキー場のゲレンデのような斜面が園庭です。
僕は何度も同園に行き、子どもたちと遊びましたが、本当に生命力に溢れているんですよね。
ここで育つと「今ここ」を一生懸命に愉しみ尽くす感性が養われます。
この感性は、私たち大人にこそ求められるのではないかと思うのです。
アランは著書で「悲観は感情の問題。楽観は意思の力である」と述べています。
つまり、幸福というものは、鍛錬によって創ることができるということです。
勿論、収益のために幸福があるわけではありませんが、幸福度の高い経営が成果につながるという側面は無視できない事実です。
経営者にとって、生涯を賭けて追求すべきテーマではないかと思うのです。
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