リーダーの格は、賞与を渡す時の言葉に表れる!?
賞与支給の時期になりました。
中小企業であれば、社長から社員1人1人に、労をねぎらいながら明細を手渡していることと思います。
コミュニケーションの良い機会ですしね。
手渡す時に、どんな言葉を添えているか?…今日の記事は、そんな問いからスタートしたいと思います。
鉄鋼王と称されたアンドリュー・カーネギーの墓碑には「己より優れた者を周りに集めた者、ここに眠る」という言葉が刻まれているそうです。
リーダーシップの最高峰とは、自分よりも優れた能力を持った人間を味方につけることだと思います。
同じようなことを老師も述べています。
老師は、リーダーの格として次の3つを示しています。
悪いリーダーは人々から蔑まれる。
良いリーダーは人々から敬われる。
最高のリーダーは人々に「私たちがやった」と言わせる。
老師の言葉は、「私」ではなく「私たち」というところに要諦があると思います。私たちという言葉の背景には、チームワークと仲間へのリスペクトを感じますね。
そんなチームワークの黒子が最高峰のリーダーシップということです。
近代のリーダーシップは、リーダーの影響力で組織を率いるスタイルが主流でした。
アイデア立案、決断力、戦略性、指導力などを併せ持ち、部下をグイグイと引っ張るというスタイルです。
「リーダーが決め、部下に実行させる」という論理で組織を動かす場合、リーダーの求心力は非常に重要です。
リーダーが蔑まれるか、敬われるかは求心力次第と言っても過言ではありません。
さて、「私たちがやった」と言わせる最高のリーダーの段階に入るには何が必要でしょうか。
それを考える上で、ベンチマークとして最適なのは、建学の精神(理念)を連綿と受け継いでいる伝統校です。
学校は、企業と違い、数年で生徒も教員も校長も、すべての人が入れ替わります。それだけの新陳代謝を繰り返しながら建学の精神が受け継がれているのには、それなりの理由があります。
どのように受け継いでいるのでしょうか。
理念は額に入れて体育館に飾っておくだけで受け継がれるはずはありません。
それについて生徒と教員が対話を重ね、自分たちが取った言動が理念に基づいているかを確認するという地道な作業が必要になります。
この積み重ねにより、求心力がリーダーから分離され、集団に埋め込まれるのです。
その結果、リーダーの思想が「私たちの思想」に昇華するということです。
ちなみに、スティーブ・ジョブズは晩年、後進に「ジョブズならどうするか、などと考えるな」という言葉を贈っていたと言いますが、きっと自分亡き後を考え、自立を促したのではないでしょうか。
さて、冒頭の賞与を渡す時の言葉ですが…
良いリーダーは、渡す際に「ご苦労さま」と言い、部下が「ありがとうございます」と言います。
最高のリーダーになると、リーダーが「ありがとう」と言い、部下が「どういたしまして」と言いことになります。
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