三流の上司は部下に責任を押し付ける。二流は「私の責任だ」という。一流は?

観よう観ようと思っていたら10年が経ってしまった「半沢直樹」をNetflixで見ています。
銀行を舞台に、会社員の不条理が大袈裟に描かれていて面白い。
第一話を見ていたら、「部下の手柄は上司のもの、上司の失敗は部下の責任」なんてセリフが出てきて、ちょっと考えさせられたのでブログを書くことにしました。

現実の世界にも、こういう上司がいるからです。

僕は、これまで、責任の捉え方、受け止め方に関して、上・中・下、3種類のリーダーに会ってきました。

まずは「下」から見てきましょう。
失敗を部下に押し付けるタイプです。
当然、人望はゼロで、部下はヤル気を失います。自発性に欠ける部下を動かすためにはを強権を発動するしかありませんが、それにより部下はさらに萎縮し、再び失敗をし、上司は部下を責めるという悪循環に陥るでしょう。

さらに言えば、失敗を、文字通り失敗と捉えているところに問題があります。

トーマス・エジソンの言葉に「私は失敗したことはない。うまくいかないやり方を一万通り見つけただけだ」という金言があります。
ジム・コリンズは著書の中で、ビジョナリー・カンパニーの特徴として「たくさん試し、上手くいく方法を探る」と指摘しています。
今は、正解がない時代ですので、計画通りに事が進むことは稀です。
失敗は、前進するための糧であって、決して部下を責めるための材料ではありません。

次に「中」のリーダーです。
これは「すべて私の責任だ」と言う人です。
この言葉は「いつ口にするか?」が重要です。プロジェクトが失敗に終わった時に言うのは当然のことです。それがリーダーの責務なのですから。

メンバーに伝えるなら、プロジェクト開始前です。事前に伝えることで、メンバーは萎縮せずに、思いっきり挑戦することができるからです。
この手のリーダーは、その潔さからメンバーの評価は高いのですが、決定的に足りないものがあります。

それが「上」のリーダーが持っている責任論です。

「上」のリーダーは、プロジェクト開始前に、「責任は私にある」と伝える一方で、メンバーに対しても責任を求めます。
それは「失敗を糧にプロジェクトを前に進める責任」です。

トーマス・エジソンは、こんな言葉も残しています。

「ほとんどの人の弱点は、ほんの1、2回の失敗でやめてしまうことだ」

簡単に諦めてしまう人には、リーダーは仕事を任せることはできません。
責任を部下に押し付ける人に、メンバーは、ついて行こうとは思いません。

リーダーの「責任を受け止める意識」と、メンバーの「最後まで諦めずに前に進める意識」が表裏一体となって、責任論は成立するのではないでしょうか。

今日の記事は、メンバーと共有していただければと思います。

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