社長は人格者よりも「ポンコツなのに一生懸命」を目指した方が上手くいく
「経営者は立派な人格者であるべき」という、ある種の圧力が存在します。
部下の気持ちを理解する、失敗を咎めない、他者を信頼する、怒らない、人の良い部分を見る…
挙げればキリがありませんが、経営者は多くを求められます。
しかし僕は、これらすべてを網羅する立派な経営者に会ったことがありません。
むしろ、「ちょっとワガママ過ぎやしないか?」という人が多いとさえ思っています。
僕も例外ではなくワガママですが、日々、真面目なブログを書いているので、僕に会ったことがない読者の中には、僕が立派な人だと思っている人がいますが、まったく違います。
僕を知っているアナタが今「うんうん」と頷いている姿が浮かびますよ 笑
ポンコツゆえに、痛い体験も恥ずかしい体験もたくさんしています。
痛い体験の例
・社員に時間外労働の未払い分、数百万円を請求された。
・期待して採用した社員が3日後に逮捕された。
・社員から300万円を騙し取られそうになった。
恥かしい部分の例
・自分より優れたアイデアを出す社員の失敗を願ってしまう。
・社員が自分に相談に来ずに仲間に相談するといじけてしまう。
・社員だけでミーティングをしていると不安になる(何か悪い話をしているように感じる)
・食事会などで、僕の隣に座りたがらない社員に腹を立てる。
最もポンコツなことは、こんな人間なのに立派なふりをしてきたことです。
しかし、社員はちゃんと見抜いていました。
立派でない人は軽蔑されませんが、無理して立派なふりをすると軽蔑されるのです。
それよりも、「ポンコツなのに一生懸命生きている」という人間臭い人の方が支持されると思います。
先日も、そんな社長に出会いました。
社員さんと一緒に、オンライン相談に申し込まれ、社長は懸命に僕に質問をして、メモを取っていました。
相談の最後に、突然、こんなことを言い出しました。
「私は、アイデアを思いつくと、社員に説明もせずに突っ走ってしまう癖があります。対話をすべきことは分かっていますが、対話が怖いんです。否定されたらどうしようと思ってしまうんですよね。これからは頑張ってその癖を直すようにしたいです」
社員さんを前に、これが言える社長を見て、とても清々しい気持ちになりましたし、心から応援したいと思いました。
それを聞いていた、隣りに座っていた社員さんも微笑みながら頷いていました。
僕は、その笑顔を見て、この会社は絶対に上手くいくと確信を持ったのです。
社長は人格者を目指さなくても良い。
「ポンコツなのに一生懸命」を目指した方が、人から応援され上手くいくと思うのです。
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