人と組織を元気にするリーダーが使っている4つの言葉

人と組織を元気にするリーダーのコミュニケーションには次の要件が含まれています。

「論理」「情熱」「ミッション」「対話」

の4つです。

古代ギリシャの哲学者、アリストテレスは、人を説得し行動させるためには、「ロゴス」(論理)「パトス」(情熱)「エトス」(倫理、社会的意義)が欠かせないと説いています。

私たちは社会人になると、冷静で論理的であることを求められます。組織で仕事を進めるには、共通認識に基づく行動が欠かせません。それを支えるのが「論理」であり、筋が通っていない話では他者の賛同を得ることはできません。

しかし、私たちは論理だけでは不十分ということも知っています。このことは政治家から学ぶことができます。
国会で喋っている政治家の答弁には論理性はありますが、心を動かすものではありません。足りないものは「情熱」と「ミッション」です。
選挙の演説ではみんな、熱い情熱を込めて、日本を良くしたいという想い(ミッション)を語るのに、どうして当選した後は、それが消えてしまうのでしょうか?

脳のメモリーには限りがあるので、論理にメモリーを使っている時は、それ以外が眠ってしまうのかもしれません。また、論理には正誤があるので、間違った論を展開すれば政敵に突かれる危険性があり、さらにメモリーを消費してしまうのだと思います。

さて、経営者の言葉はどうでしょうか?
経営者にも論理は得意だが、情熱とミッションは苦手という人が多いと思います。悪く言えば、小利口ということ。
しかし、会議室を出た途端にポテンシャルを発揮する人がいます。特に、居酒屋で杯を交わしながら語っている時です。

どうすれば「居酒屋の私」を会議室で再現できるようになるのでしょうか。

僕は、順番の問題だと考えています。
私たちは、物事を考える時に「すべき」「せねばならない」という論理から思考をスタートさせることが多くあります。経営者の話を聞いても、実にこの言葉が多い。
論理は、誰もが納得するものですので、それは平凡を意味します。独自化を目指すビジネスの本質から逸れることになります。

順番は、先に情熱とミッションありきだと考えます。
「こうしたい」という願いからスタートすると必然的に情熱が乗ります。願いが、他者への貢献願望に基づくものなら、ミッションを帯びることになります。
論理は後づけで良いのではないでしょうか。

さて、順番の問題で言えば、最後に忘れてはいけないのが「対話」のプロセスです。
リーダーの思いに対し、メンバーが自分の思いや考えを絡ませることができると、みんなの心に情熱とミッションが練り込まれます。

良い意味で批判的な視点を持って計画を検証すれば、論理が強化され、より多くの賛同者を得ることができると思います。
また「集団バカ」を防ぐ効果もあります。情熱とミッションだけが長けたリーダーは、集団をカルト化させる危険性があります。
かつて、このようなリーダーが、世間からすれば理解ができない教義を信者に盲信させ、悲惨な事件を起こしています。

このような意味からも、対話のプロセスを抜いてはいけないと考えるのです。

「論理」「情熱」「ミッション」「対話」…4つのレシピでご自身のあり方をチェックしてみてはいかがでしょうか。

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それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい!


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