仕事と大切なものが結びついた時に、人は真の力に目覚める

仕事に身が入らない人が、結婚や子どもを授かったことをキッカケに、人が変わったように仕事に熱心になることがあります。
「仕事と大切なものが結びついた」ということですが、この現象を実務に活かさない手はありません。

先日、中学校を対象に行なった夢新聞ワークショップでこの方法を活用し、大きな成果を上げました。
夢新聞とは、自分の夢が実現し、活躍が将来、新聞に載ったと仮定して、その記事を手作りするワークショップです。未来の日付を入れ、文章はすべて完了形で書きます。

夢新聞ワークショップワークショップでは、「85分の制限時間以内に、クラス全員が1人残らず夢新聞を完成させる」というミッションを設定します。
協働とチームワークを学んで欲しいからです。

ここで、「夢新聞と大切なものを結びつける」ということを行います。
方法は様々ですが、先日は、「今日の学びが子どもたちの将来にどう影響するのか?」という視点で組み立てました。

協働とチームワークは、社会人になってからその真価が問われます。組織は、毎日のように締切(納期)までに仕事を完了させなければなりません。協働力が高い組織は、1人は全員のために、全員は1つの目標のために力を合わせます。
まさに「ONE FOR ALL ALL FOR ONE」の精神ですね。

先日のワークショップでは、社会人を疑似体験してもらう工夫をしました。
ある会社の社長が「このクラスの人数分の夢新聞を、1枚1000円で買う」と言っている。ただし「制限時間である85分後に納品されなければ、他社から買う」と言っているという設定を行います。

リアリティを出すために、おもちゃのお札を用意し、ミッションが達成できたら1人1人に支給するようにしました。子どもだましのような仕掛けですが、子どもたちは、与えられたミッションと自分の将来を結びつけ、ワークショップに没頭していました。

人は、意義が分からないことに自分の能力と時間を費やそうとは思いません。
もし、自社の社員さんが仕事に身が入っていない場合、「結びつけ」を行ってみてはいかがでしょうか。

キーワードは「その先」です。

「今やっている仕事のその先に、誰が喜んでくれますか?」「その先に何が待ち受けていますか?」という問いを投げかけます。

仕事が効率化され仲間が喜ぶ。
お客様の悩みが解決し喜ばれる。
家族を守ることができる。
自己実現を生きることができる。

できることならば、その人たちが幸せを手にした時に口にするセリフをイメージすると、マインドセットは強固になります。

さらに、仲間が大切にするものが分かると、人間関係の質が上がり、チームワークが良くなるという効果も期待できます。

まさに一石二鳥…やらない手はないと思います。


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