失敗をした時にこそ「人生のデザイン力」が問われる

人生も経営も、日々、意思決定と決断の連続です。
特に、変化が激しい時代では、決断の回数も重さも以前とは比較になりません。
時に、「あの時の決断は正しかったのか?」と不安に思うこともありますし、「違う決断をしていれば…」と悔やむこともあるでしょう。

例え、後悔したとしても、何もしないよりは、何らかの行動をした方が良いと思います。
行動をしたことによる後悔は時間が癒やしてくれますが、行動しなかった時の後悔は、時間とともに膨れ上がります。「あの時、行動していれば、どうなっていただろうか?」と憶測だけが膨張するからです。

人は、長く生きれば、行動した経験も、しなかった経験も、双方が増えていきます。つまり、後悔は蓄積される宿命にあるということです。

「人は、後悔を残してあの世に旅立つのか…」と暗い気持ちになりそうですが、少しでも行動は増やしていきましょうということで、がんばるしかないですね。

先日、とある中学校で講演を行いました。
キャリア教育の一環として、かれこれ10年間も行っているのですが、話のテーマは毎回「紡ぐ」と決まっています。

最近ネットを中心に目にする「詰んだ」という言葉が表すように、日本には失敗に不寛容な文化があります。
長きにわたり、社会が安定的に成長したことによるものだと思いますが、変化が激しい時代を迎え、その文化は急速に変わることになります。

日本人の平均寿命は、60年前の1960年には67.6年だったのが、2020年には84.6年にまで伸長しました。平成生まれの人は、人生100年時代を生きることになるでしょう。

一方で企業の寿命はどうでしょう?
東京商工リサーチによると、1960年に60年だったのが、2022年には、たった23.1年に短縮しています。

このことから言えることは、これからを生きる人たちは、2回か3回の転職を余儀なくされるということです。
それに伴い、必然的に「詰む」ではなく「紡ぐ」文化が醸成されるはずです。

紡ぐためには、人生をデザインする力が求められます。

多くの人が、「今の自分があるのは、あの時の出来事があったから」と人生を振り返ることがあります。その出来事とは、失敗体験や辛い出来事であることも多いと思います。
これは逆に言うと、「こんな経験をした私だから、なれる自分がある」とデザインすることができるということです。どんな自分になれるかは分からなくても「何者かになれる」と信頼することが大切なのではないでしょうか。

僕は、講演で生徒さんに「決断に正解も不正解もない。”あなたがした決断を正解に変えていって欲しい”」と伝えます。
それは、僕自身へのエールでもあるのです。


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