リーダーは、他者の力を借りて初めてリーダーシップを発揮できる
「リーダーシップがある人」と聞くと、どんな人をイメージするでしょうか?
一般的には、「ビジョンを描ける」「人を惹きつける」「説得力がある」「コミュニケーション能力がある」「ヤル気を引き出す」「実務能力が高い」「分析力がある」といったイメージを持つ人が多いと思います。
周りの人もリーダーに対し色んなことを要求してくると思いますし、時に「リーダーシップがないよね」と不満をぶつけられることもあると思います。
しかし、上記の要件を「すべて」満たすリーダーは、多分、1人もいないでしょう。
優れたリーダーは、自分が得意とする要件を中心に、フォロワーの力を借りてリーダーシップをデザインする力に長けています。
そのためには、自分が得意とする要件を知る必要があります。
社長には、大きく分けて4種類のタイプがあります。
1、コンセプトや世界観を創造するのが得意なタイプ
2、経営を仕組み化するのが得意なタイプ
3、関係性構築が得意で、家族的、サークル的な組織づくりや、顧客コミュニティづくりに長けたタイプ
4、技術を極めるクラフトマンタイプ
いかがでしょうか?
あなたはどのタイプですか?
例えば、ワイナリーを中心に、様々な業態を展開する「サンクゼール」は、世界観を大切にするあまり、自社に「土木部」を置き、本社がある「サンクゼールの丘」を自前で作っています。
経営の仕組み化で言えば、Amazonが天才的ですし、近年成長しているコミュニティビジネスは人間関係構築が好きで得意な人が大活躍しています。
僕の親友に、愛知県刈谷市で靴店「快足楽歩カンパニー OSADA with」を経営する長田達郎さんがいますが、彼は「クラフトマンタイプ」です。お店に行くと、靴店なのに店頭に靴が10足ほどしか展示されていません。 お客様の足を診て、お客様に合う靴を選び、加工をしてお渡ししています。 もはや医者と同じ仕事です。
いずれの企業も、経営者の特性を中心に置き、自分が苦手な分野は、それを得意とする他者の力を借りてリーダーシップを形成しています。
マイクロソフト社は、ビジョンを描くポール・アレンと、その絵に描いた餅を「食える餅」に変えた実務家、ビル・ゲイツによって創業に成功しました。
ソニーは井深大と盛田昭夫により創業しましたが、創業当時から「技術の井深、販売の盛田」と言われたように、それぞれが補完し合う形でリーダーシップを形成しました。
ビジョンを描くことに長けているが実務は苦手。
技術には自信があるが、接客や営業が苦手。
人が好きで営業は得意だ。ビジネスの知識があり仕組み化が得意。でも、これといった技術はもっていない。
タイプを知ることで、自分の特性を知ると同時に、自分に足りないものも見えます。
ここまでくれば、あとはデザインと「ご縁」の問題です。
リーダーは、フォロワーがいなければ「単なる芸がある人」ですが、1人でもいれば立派なリーダーになれるということです。
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