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日本人は熟議…「しっかり話し合うこと」が下手だと言われています。「和を重んじる」という美徳のマイナス面なのかもしれませんが、言うべきことを言い、対話を深めていくことが下手だということです。

対立を避けると、「空気」に流されることになり集団は馬鹿な意思決定をしてしまいます。
太平洋戦争の、日本における犠牲者は300万人と推定されていますが、その多くが最後の1年間に出ています。軍部内に「もう後には引けない」という空気が生まれ、前進以外の提案ができなくなったと言われています。
終戦になって「実はわたしは反対だった」などと言う幹部がいたそうですが、国民の生命を背負うエリートでさえ、空気に支配されるのだから、企業ではなおさらのことだと思います。

と分かっていても、やっぱり面と向かって言うべきことを言うのには勇気が要りますよね。

そんな時に有効な考え方があります。

「人間と意見を分離させる」

という方法です。

意見を否定されると腹が立つのは、自分と意見が一体化しているからです。自分の意見に反対されると、自分を否定されたと感じてしまうのです。

人間と意見を分離させる方法は簡単で、「付箋に書きホワイトボードに貼り出す」ことです。
そして、話し合いをする際には、相手と面と向かって話をせずに、付箋を見ながら話し合うのです。

まったく相手を見ないと、それは拒絶のサインになりますから、相手が喋っている時は、相手を見て頷きますが、喋り終わったら付箋に視線を移します。

これだけで、自分を否定されたという感覚は低減されますので、是非お試し下さい。

付箋に書く、もう1つのメリットは、声の大きい一部の人たちだけで話し合いが進められる「独善」の防止です。発言が偏りそうになった時には、他の人が書いた付箋を指し「この意見も検討しよう」と、ニュートラルに戻すことができるのです。

話し合いが可視化されるというメリットもあります。
話し合いは、解決したい課題や実現したいことに向けて、「現状を確認し」「理想を描き」「現状と理想の差異を埋める方法」を考えます。

書かずに話し合うと、話し合いの構造がつかめません。すると、ある人は「これが問題だ」と現状の問題を口にし、またある人は「こうしたら良いと思う」と方法を出し、また別の人は「もっとこうなったら良いのに」と理想を語ったりと、視点がバラバラなまま話し合いが進みます。

構造が観えないと気持ちが悪いので、そのうちにイライラがつのり、そんな時に、面と向かって反論されたら「このヤロー!」と爆発するのです。

ちゃんと付箋などに書いて話し合いをしている企業は1割もないというのが、僕の実感です。

こんなにもコストパフォーマンスの良い投資はありませんので、付箋をご購入下さい。
百均のやつはすぐに剥がれちゃうので、ちゃんとしたものをお勧めします 笑


「スリーエム(3M) ポストイット 付箋」


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