「見ているようで観ていない」「聞いているようで聴いていない」

僕の友人に、子どもの運動会に、わざわざカメラマンを雇う人がいます。
その理由は、「子どもが懸命に頑張る姿は、この目で観て生命力を心に刻む」」ということです。

観て感じるは自分。撮影はプロに任せるということです。

僕は、この言葉を聞きハッとしました。

便利なものに依存し、真理を見失っているかもしれないと思ったのです。

話は逸れますが、アナログという概念は、デジタルが登場したと同時に使われるようになったという話を聞きました。
今は「アナログレコード」という表現をしますが、デジタルがなかった時代は、単に「レコード」でした。

最近、アナログものが再び注目を集めているようで、CDよりもレコードの方が売れているそうです。

僕は、アナログの肌触りが好きで、ずっとアナログに囲まれた生活を送ってきました。

いまだに紙の新聞を読むのは、インクの匂いが好きだから。
薪ストーブを使うのは、バチバチという音と炎のゆらめきに癒やされるから。
レコードは3000枚くらい持っていますが、あの回転する円盤から音が出るとグルーブが違うのです。

話を戻しますと、デジタルに依存すると「真理を見失う」ということが起こります。
いまだにフィルムカメラを使っている方に聞いたのですが、フィルムは有限なので、デジカメのように「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」といった散漫な撮り方はできません。
「今ここ」に集中し、被写体が最も輝く瞬間を狙ってシャッターを切るわけですから、事象を観る集中力には雲泥の差が出ます。

世の中にはさらに上を行く達人(変人)」がいて、被写体を心に刻むために、紙とペンでスケッチをする人もいるとか…

僕は、ブログはパソコンで書きますし、セミナー資料はパワーポイントで作ります。気軽に文字を打てるし、簡単に消せるので便利なのですが、便利ゆえに、1つ1つの作業が軽くなりがちだということに気付きました。
もし、紙に書くとなると、労力がかかるので余分なことは書きません。熟考した上で端的に書くので、表現に密度と鋭さが出ると思います。

リーダーが部下を観る際も同じだと思います。
部下が書く日報や、あげた成績など、「文字化・数値化されたデータ」ばかり見ていたら、大切な真理を見失うことになります。

息遣い、表情、声のトーン、目の動き…
「観る」「聴く」「感じる」…感性を駆使すると、今までキャッチできなかったことが掴めると思います。

同じく、顧客を観る時もね。

便利な道具に依存し、人間が持つ素晴らしい感覚を麻痺させないようにと思い、今日のブログに記したのです。
まあ…パソコンで書きましたがね 笑


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