ビジョンは「予測」ではなく「願望」を正直に描けばいいと思う

「みんなが実現を望むビジョン」があれば、その実現法はメンバーが考えてくれます。
しかも、自発性やチームワーク、適材適所、成果意識など、リーダーであれば喉から手が出るほど欲しい要件が自然と発揮されます。

ディズニーランドへの家族旅行が決まれば、ホテルの手配や、どんなアトラクションをどんな順番で回るのか?などのプランは、家族の中で得意な人が自発的にやってくれるのと同じです。

よく「段取り8割」と言いますが、その中でも、ビジョンの設定は最も重要な初期設定だと考えています。

ところが、多くの企業でビジョンが描けず苦労しています。
その原因は訓練を受けてこなかったからです。近代ではアメリカが「これが豊かな生活だよ」とビジョンを示してくれ、その実現法だけを考えれば良かった。学校教育も、正解がある課題を、早く正確に解くことに力を入れてきました。
今、日本は世界で最も成熟した国になり、誰も正解を示してくれなくなりました。右往左往するのは当然のことだと思います。

そもそも正解を求める癖をなんとかしなければなりません。受験の「傾向と対策」のように、「どんなビジョンを描けば正解なのか?」と予測したがる人がいますが、それだと個性も魅力も失われます。
予測が平凡を生むことは電器店に行くと分かります。消費者調査でニーズを予測し製品づくりを行ったたことで、メーカー名を隠せばどこも大差のない製品ばかりになりました。

ビジョンは「願望」で良いと思うのです。
バルミューダ社のトースターは、社内のBBQ大会で、炭火で焼いたトーストがとても美味しく「こんなトーストが焼けるトースターを開発したい」という想いから開発がスタートしました。

偶然と想いの産物なのです。

ビジョンが描けないことを恥じる必要はないと思います。

必要なことは…

「願望をキャッチする感性」
「実行に移す行動力」
「”ここまでの失敗なら経営的に大丈夫”という、失敗の許容範囲を計算すること」

だと考えます。

正解がないということは、やってみなければ分からないということで、逆に言うと「やれば分かることがある」ということになります。

今日の記事は、是非、社内で共有してください。
その理由は3つあります。

1、いまだに「正解はリーダーが示してくれる」と思っている人が多いから。
2、リーダーだけが頑張って挑戦すると、社員はリーダーがつくり出す変化に巻き込まれ、疲弊するから。
3、「願望をキャッチする感性を持った人」「実行力のある実務家」「失敗の許容を計算できる分析家」の役割をリーダー1人で担うことは不可能だから。

ビジョンが描けない時は、「描けなくても走り出せる組織になること」を当面のビジョンにするうこともOKだと考えます。

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