リーダーは教えない、仲間同士の『学び合い』で人と組織の成長は加速する
子どもの頃、授業で分からないことがあった時に、真っ先に誰に聞いたでしょうか?
おそらく、ほとんどの人は先生ではなく友人に聞いたと思います。先生は1人しかいなく忙しいのでマンツーマンの対応は難しいですし、「授業を聞いていなかったのか?」と叱責されるかもしれません。
この誰もがやっている「身近な人に聞く」という習慣は、実は人と組織の成長に非常に有効だということが学習理論で明らかになっています。
学習効果は、学びの「機会」と「質」で決まります。
機会とは、知りたい時に、知りたいことを気軽に知れるということです。分からないことを放置したままにすると、「学びの穴」ができ、その先で必ずつまづきます。
「学びの穴」を防ぐ最も有効な方法は、身近な人に聞くということですが、その機会は想像以上に多いのです。
ここに1人の上司と5人の部下というチームがあったとします。上司が1on1で指導をした場合、「学びの数」は5しかありません。これが『学び合い』をした場合の機会は、n(n-1)で20となり4倍に増えます。
※『学び合い』は、上越教育大学の西川 純教授が開発した知見、実践論で、指示ゼロ経営に多大な影響を与えました。『』で囲む表記をします。
「学びの質」はどうでしょうか?
友だちよりも先生に聞いた方が質が高いと思うかもしれませんが、そうとは限らないのです。
大学教授の説明がチンプンカンプンということはよくありますが、彼らは分かりすぎていて、分からない人が何が分からないのかが分からないのです。
最も優れた先生とは…
・相談しやすい人
・分からない人の気持が分かる人
・分からない人より少し先に進んでいる人
条件を満たすのは「身近な人」ということになります。
もう1点、『学び合い』には「教えた人が最も学ぶ」という大きな効果があります。
教えた人と教わった人が相乗効果的、加速度的に賢くなっていのです。
このような効果から、義務教育でアクティブラーニングが導入されたわけですが、これを企業が活用しない手はありません。
当社では、「ミスのない新聞の配り方」といったテーマで、定期的に『学び合い』を行ってきましたが、ミスが半減するなど、非常に効果を上げました。
何よりも、「自分たちの力で業務レベルを上げた」という誇りがエンゲージメント(仕事を自分事と捉える意識)を高めました。
エンゲージメントが高まると、向上心に火がつき、より『学び合い』の効果が高まるという好循環が生まれます。
ちなみに当社では、『学び合い』により、1on1は「社員の活躍の自慢話」と「他に相談できない悩み」を聞くことにに限定されました。
もし、教育が1on1に偏重していたら、少し関係をバラし、横の関係を作ってみてはいかがでしょうか。
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