この求人広告では人が集まらない理由を考えてみてください。
だいぶ前の資料ですが、ある新聞店がこんな求人広告を出しました。
結果は、レスポンス「ゼロ」…1件も問い合わせが来ませんでした。社長は「新聞配達をする人なんて今の時代にいないよな」と落ち込んでいましたが、そんなことはありません。
確かに、新聞配達は朝早い仕事で、決して人気職種ではありませんが、世の中には必ず、それにマッチした人がいるのです。
反応がなかった時に、つい「不人気業種だから」「知名度が低いから」「待遇が悪いから」と、短兵急に間違った結論を出してしまいますが、その前にチェックすべき3つのポイントがあります。
1、そもそも求人広告を読んでもらえていない。
2、読んだけどグッと来なかった。
3、不安があって行動が止まった。
この3つの視点から冒頭の広告を検証すると、決定的かつシンプルな欠点が観えてきます。
それは「不安があって行動が止まった」ということです。「給与・勤務日数等は詳細は面談の上」と書かれていすが、こんな重要な情報を面談で初めて知るというのは怖いですよね?
条件を聞いて自分の希望と違っていて「やっぱやめときます」とは言いづらい。そのリスクを考えると「スルーしよう」となります。
だいぶ前の話ですが、僕は、こんな求人法で新聞配達員を確保したことがあります。
先程の3つのポイントを意識し「確実に読んでもらう」「新聞配達のメリットを明確にし興味を持ってもらう」「不安は予め解消する」という構成で作りました。
見づらいので簡単に内容を説明しますね。
媒体は自社発行の手づくり新聞です。20年以上発行しているので、読者は基本的に当社の理念やミッションに共感してくださっている方が多いというのが前提です。
その上で、記事中で、「ある人」が思わず注目してしまう文言が一番大きな文字で書かれています。
「なんと506kcalも消費しました」
この求人メッセージは、朝早くから散歩をしている人に向けて、「どうせなら新聞を配って、お金も稼がない?」と呼びかけているのです。
「僕自身が、ランニングアプリで消費カロリーを測かり実証しました」というネタで攻めたのです。
朝から500kcalも消費すると、朝ご飯が美味しいのなんのって、ということで卵かけご飯の画像を載せました。
「ダイエットに関心がある人に、そんな情報は逆効果なのでは?」と思うかもしれませんが、ちゃんと計算づくでやっているのです。
実は、このメッセージは「美味しいものを思いっきり食べたい…でも、ダイエットしなきゃだし…」という人を対象にしています。
要するに「罪悪感なく食べられるよ」ということなのです。
見づらいですが、ちゃんと配達地区や賃金、休日などの情報を載せ、「電話で何でも聞いて下さい!親切にお答えします!」とエスコートをしています。
いかがでしょうか?
少しは新聞配達という仕事に魅力を感じてもらえたのではないでしょうか?
中小企業は大企業と違い、賃金や労働条件など「待遇」では弱い立場にあります。
それ以外の「働く魅力」を浮き彫りにして勝負することが大切です。
あなたの会社にも、改めて目を向けると「光る魅力」があるはずです。
それをもとに、先程の3つの要件を照らし合わせ採用メッセージを作ってみてはいかがでしょうか。
さて、いよいよ来週開催の「採用術セミナー」の募集締め切りが近づいてきました。
実際に求人メッセージをつくるワークをやります。
1年に2回だけしか開催しませんので、この機会にどうぞ。
詳細はこちら⇒【残席5】人手不足の「根本問題」を解決 採用術セミナー