社長は、偉そうなことを言う前に自分が1mmでも前に進もう

僕は、社長のつまらない話を「退屈な校長講話」と呼んでいます。浮き世離れしたおとぎ話みたいな講話をする校長先生って、たまにいますよね。

リアリティーがないというか、どこかの書物に書いてあることを読んでいるだけような感じを受けるのです。

校長講話中に倒れる生徒が出る原因は、あの退屈な話にあるのではないかと思っています。

対し、僕が中学校のPTAの役員をやった時に「隊長」と言われたK校長先生がいました。
K校長の話は面白い。そして心に響くのです。

ある日、僕はK校長の魅力の理由が分かりました。
それは、K校長自身の姿から、日々成長していることが観えるのです。
ほふく前進をするかのように1ミリ1ミリ、少しづつ前に進んでおられる様子が見えるのです。
しかも悲壮感はなく、愉しんでいるのです。

もちろん、中学校なので様々な問題も起きますし、それゆえに悩むこともある。
しかし、他人のせいにせずに向き合い、日々を愉しみながら前進しているのです。

僕は、K校長の魅力の要因が見えた一方で、数多く聞いてきた退屈な話の理由も分かりました。
悟ったような話ばかりで、そこから先生自身の前に進む様子が見て取れないのです。

当時、僕は新聞店の社長でしたので、自分を顧みて、すごく怖くなりました。
「社長として立派に見せないといけない」…そう思って、つまらない校長講話みたいな話ばかりしていたと思います。
そんな姿勢だから大して成長もしません。
それを隠すために立派そうな(退屈な)話をするという悪循環に陥っていました。

僕が尊敬する、Nさんという経営者のエピソードを紹介します。
Nさんは、自分の商品づくりに狂気とも言うべきこだわりを持っており、最初は1人で業界に変革を起こそうとして頑張ってきました。
しかし、1人ではできないことに気付き、社員さんの力を借りる経営にシフトチェンジしたのです。しかし、どうもコミュニケーションが苦手で上手くいかない日々が続き悩みました。
悩み抜いた挙げ句、自分が思っている全てを社員さんに伝えたのです。

「上手にコミュニケーションを取るのは相変わらず苦手だけど、少しでも向上したいと思っている」

文字にすると簡単ですが、実際に社員さんの前で口にするとなると、とても勇気が要る言葉です。
しかし、本当に思っていることは伝わります。実際に社員さんに聞いたのですが、皆さん「とても心を動かされた」と言っていました。

社長は、偉そうなことを言う前に自分が1mmでも前に進もう。

今日の記事は、僕自身に向けて書いた、戒めの意味を込めての記事でした。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。


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