以前から言われる「これからは中小企業の時代」という言葉に真実味が帯びてきた
今、社会で起きている様々な問題は「土台無理なことに挑戦している」ということに起因していると考えています。
例えるならば、20歳を過ぎて、これ以上身長が伸びないのに、何とか伸ばそうとするようなものです。
「身長」にあたるものは「大量生産・大量消費で成長する経済」です。
最近、僕はGDPの成長率に関心があり調べたのですが、1950年〜1990年くらいの間にピークを迎え、その後は鈍化傾向に転じています。
NHKの「生活満足度」の調査でも、この時期から「生活に満足している」という回答が増え、現在では、満足が86%が占めています。
歴史を紐解くと、人類はずっと物質的な欠乏と戦ってきました。
ビジネスの役割は欠乏からの解放で、解放と比例してGDPを伸ばしてきました。
もう、そのミッションはほぼ完了したと言って良いのです。
加え、日本は人口減少期に入りました。それなのに伸ばそうとすれば歪が生まれ、心を病む人が増えるのは当然です。
モノの市場は大手が得意とします。規模のメリットを活かし、高品質なモノを安価で売ることができます。大多数の消費者が望むモノを大量に作り、新聞広告やテレビCMでガンガン宣伝し、消費者の生活者シーンに押し込んできました。
しかし、市場が減っていく環境では、熾烈な競争が繰り広げられ、勝った者がすべてを総取りすることになります。
心の充足の時代は中小企業が活躍します。
近所の酒屋には、店主がセレクトした美味しいワインがありますが、その多くが生産数が限られているので、大手は相手にしません。店主のお陰で個性的なワインを買うことができ、家族で豊かな食卓を囲むことができています。
これまた近所の食堂は、メニューはどこにでもある普通の店ですが、店主が温かく、第2の我が家にようにくつろぐことができます。常連客は「ファミレスには行きたくない」と言います。
両店とも、それが「お金を稼ぐために必要だから」ではなく「そうしたいから」という動機でやっていることも大きな特徴で、そこに従事する人にとっても心の充足を生みます。
大量生産の働き方は、指示ゼロ経営とは違い、徹底した管理下で分業化されます。顧客の顔も観えません。すると、自分が誰かに喜ばれているという、働く上での至高の悦びを得ることができません。
そもそも、顧客がモノを買った時に感謝することがないのです。
モノの世界でないものが、心の充足の世界にはたくさんありますし、上限はありません。
伸びなくなったら、心の成熟を目指すのは、人間もビジネスも同じだと思います。
モノの充足が画一なのに対し、心の充足は多様なので、それに応えられるのは小さな企業しかありませ。
自社はどんな心の充足を提供するのか?
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