経営計画発表会をプロポーズに置き換えると大切なことが観えてくる

社長と社員の関係を、男女の関係に置き換えると大切なことが観えてきます。
例えば、採用。
相手に求めるだけでは、恋愛も採用も上手くいきません。採用が上手な企業は、技術もさることながら、「活躍して欲しい」「仕事を通じ、幸せな人生を送って欲しい」と、相手を慮る心があります。

経営計画発表もそう。
経営計画発表会をプロポーズに置き換えると、理想のあり方が観えてきます。

僕は常々、経営計画発表会が「一方的」「自己中心」になってはいけないと考えています。
こんなプロポーズをする人がいたら嫌じゃないですか?

「黙って私についてこい」
「私に貢献すれば金をやる」
「貢献しなかったら即、離婚だ」
「夫婦生活は、こうこうこのように送ること」
「言いたいことは以上です!(終了)」

プロポーズではありえない言葉が、経営計画発表会で通用するのは、そこに「雇用しているのだからやって当然」という支配の気持ちがあるからだと思います。

支配すれば強引に動かすことができますが、心を込めた仕事はしてくれません。

指示ゼロ経営には「望みの統合」という概念があります。
経営者が望むことを、もし社員さんが望まなければ、彼らを動かすためにはアメとムチが必要になります。アメとムチは労力もコストもかかる上に、自発性や創造性を破壊するという悲劇を生みます。

社長の望みを、社員さんが同じように望んでくれれば自発的に動きます。
会社が望むことを、顧客が望んだら、囲い込みをしなくても顧客でいてくれますし、お友達を紹介したりと、まるで身内のように尽力してくれます。

「望みの統合」は、関わる人のエネルギーを1つの方向に向ける力学です。

統合には対話が欠かせません。
経営者として、自分の望みを伝えることは必須ですが、伝えたから終わりではなく、相手の望みも聞き、尊重することが大切です。

ある企業では、対話により、社員さん1人1人の望みが浮き彫りになりました。
ある40代のシングルマザーの社員さんは、毎日、頑張って仕事と家庭を両立させています。

彼女には、家族を食わせるという責任もありますが、自分の生き方を子どもたちのお手本にするという思いがあります。仕事とは、他者の役に立つことの自己表現と捉えており、家では、子どもに仕事に対する誇りを伝えていると言います。

対話がなければ、社長は、社員さんのこのような思いを知ることはありません。

この思いを知った社長は、「これはすべての社員にとって大切なことだ」と考え、永年勤続賞の授与に、社員さんの家族を招くようにしました。

経営計画とは、通達書ではなく、みんなの望みの結晶だと考えます。
そうなれば、「病める時も健やかなる時も」力を合わせ未来を切り開けると思います。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

経営計画発表会の後に指示ゼロ経営講演会はいかがですか?

・自発的に行動する必要性と愉しさが分かる
・事例9連発!自分たちにもできると自信がつく
・対話と体験ワークで最後まで飽きません。
2024年2月〜4月の予約を開始します。
↓詳細は下のバナーをクリックして下さい。