実行力の高い経営計画書には「4人の喜ぶ顔」が描かれている
新年度の計画を立てている方も多いと思います。
経営計画に関して、最も多い悩みは、「絵に描いた餅で終わってしまう」というものだと思います。
気がつくと、計画書がなかったかのようになっているのです。
その要因のワースト2は、「参画不足」と「解像度の低さ」です。
❚参画不足
人は、計画に参画した分だけ物事を自分事にします。この原則を活用すると、経営計画書の作り方は大きく変わります。
アメリカ国立訓練研究所の研究によると。私たちは、聞いたことの5%、読んだことの10%、見たことの20%、対話したことの50%、自分で体験したことの75%、他人に教えた時の90%を学習することが分かっています。
リーダーが作った計画書を発表会で伝えても、社員さんは5%しか覚えないのです。
この学習効果の原則を応用するなら、計画は、大まかな方向性をリーダーが決め、その肉付けに社員さんが参画するのがベストです。
そして、完成した計画書の内容を、仲間と教え合う時間を作るのです。
想像以上に効果がありますので、挑戦して下さい。
❚解像度の低さ
今日の記事の本題は、解像度の高いビジョンを描くことです。
一般的な計画書の欠点は、「段取りと作業のことばかり書かれている」ことです。それらは、大脳新皮質で処理される論理的な情報ですが、モチベーションにはまったく貢献しません。
モチベーションは、情動を司る大脳辺縁系で生まれますが、ここでは言語や数値などの論理情報は扱えません。
だから「書く」だけでなく「描く」必要があるのです。
人にとって、最も情動を刺激するイメージは人間の姿です。しかも、知っている人の姿です。
喜ぶ姿でも、悲しむ姿でも、他人のそれよりも、知っている人の方が心が動きますよね?
そこで、経営計画書の中で、知っている人の姿を描くのです。
そこには4人の登場人物がいます。
「自分」…一般的な経営計画書には、会社の状態は書かれていても、社員さん1人1人の姿は描かれません。計画が達成された暁に、自分がどんな幸せを手にしているか、そのイメージを描きます。
「家族」…自分の成功を喜んでくれている、大好きな人の姿を描きます。家族でなくてもOKです。
「仲間」…自分だけでなく、仲間の姿も共有することで、互いへの共感が高まります。チームワークに良い影響を与えます。
「顧客」…対象顧客は、実在する人物で描きます。その人は、既存客でなくてもOKです。選抜のポイントは、「幸せになって欲しい」と思える人かどうか?です。
いかがでしょうか。
記事を読んでいるだけでも心が動きたのではないでしょうか。
□経営計画書には、社員さんの参画の余地を作る。
□4人の実在する人物の姿を描く。
是非、お試しあれ!
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