万人にとって理想のリーダーシップなんてものは存在しない
僕は、指示ゼロ経営という自律型組織の提唱者でありますが、「指示ゼロ経営こそ」という考え方は持っていません。
トップダウン経営は好きではありませんが、悪い経営ではないと考えています。
ただ、指示ゼロ経営は、今の時代において、多くの企業にとって、トップダウンよりも「マシ」だと考えているのです。
今の時代とは?
指示ゼロ経営が向いている社長とは?
マシって?
今日の記事ではそんなことを考えたいと思います。
リーダーシップには様々なスタイルがあります。
独裁型…その名の通り、「私の言う事を聞け」というトップダウンスタイル。
相談型…部下が上司にお伺いを立てながら仕事を進める。
サーヴァント型…部下の意思決定を尊重し、上司が部下を支援する。
集団参画型…上司と部下の関係を超え、メンバーが有機的に繋がり経営に参画する。指示ゼロ経営がこれに近い。
代表的なものを挙げましたが、それぞれの提唱者が自分のスタイルをベストと主張するので混乱してしまいます。
そもそも、リーダーシップは、置かれている環境によって最適なスタイルが変わります。
加え、経営者の個性に合ったスタイルがあります。
トップダウン型は、創業期や、危機に直面した緊急時が最も向いています。通常、トップダウンのもとでは、メンバーはやらされになる傾向がありますが、危機下では「なんとかしなきゃ」という思いが強くなるので例外です。
しかし、痛みを伴う決断をしなければならない場面があるため、共感能力が高い人や、悪者になるのが怖い人には難しいかもしれません。
集団参画型やサーヴァント型は、緊急性は低いが、変化が早く、正解がない状況下に向いています。
こうした状況下では、たくさん試して上手くいく方法を残すやり方が有効です。
その様態はミツバチに似ています。
ミツバチは、蜜のありかを探す際に、四方八方に飛んで、蜜を探したハチが「八の字ダンス」を踊り仲間に知らせると言います。
このスタイルが向いている典型は、2代目3代目の後継社長です。
後継者には、初代のトップダウン型がいつまでも続かないことを体感的に分かっている方が多く、代替わりした瞬間からスタイルを変える方がいます。
しかし、既存社員は思考停止になっていることが多いので、最初はサーヴァント型から入り、人と組織が育ってから(必要であれば)集団参画型に移行するのが良いでしょう。
創業者の中にも、自分1人で経営ができないことを悟り、スタイルを変える方がいます。その場合、自分を抑えなければならず、非常に苦労します。リーダーとメンバーの間に立ち、調整をするナンバー2的な存在がいると上手くいきます。
置かれている環境は、企業や産業によって違います。自身の個性と併せ、取るべきリーダーシップスタイルを選択するのが良いと思います。
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