何かを始める第一歩は「何かをやめること」脳の理に適った意思決定の方法
今日からできる、会議の質を高める方法があります。
それは、会議の最後に「これにて一件落着」と宣言することです。
簡単でしょ?
何かが終わった時に、脳に対し明確な「終了のサイン」を送ることが大切だと言います。
そうしないと、いつまでもズルズルと引きずってしまうのです。
終了のサインを送ると、次の段階に一歩を踏み出すことができるというわけです。
「終わると始まる」…この法則の活用は会議にとどまりません。
何かを始める時に、「何をやめるか?」を明確にしてチームで共有することが大切だと考えています。
今日の記事では、「組織活性化」と「ビジネスモデルづくり」の2つ事例で、「終わらせる」ことの重要性を考察したいと思います。
組織が活性化していない時、組織内には3匹の猿がいます。
日光東照宮にいる「見ざる」「言わざる」「聞かざる」の三猿です。
企業にもこれらの猿がいます。
「問題を見ざる」「言うべきことを言わざる」「他者の意見を聞かざる」
三猿がいると、組織はトップダウンか村社会になります。
トップダウンと村社会は、見た目は違いますが、本質的には同じ状態なのです。
組織の活性化を始めるためには、三猿を終わらせることが重要です。
終わらせずに、「組織を活性化しましょう!」と声を張り上げても難しいと思います。
ビジネスモデルもそうです。
当社(新聞店)では、15年ほど前に「新聞を売るのをやめる」と明確な意思決定を行いました。
ビジネスモデルにはライフサイクル(寿命)があります。
新聞は、今からおよそ150年前に誕生し、ゆっくりと成長していきました。
ピークは1997年です。120年間かけて山を登り、突然、急傾斜を落ちるように下っているようなものです。
ピッケルを山の斜面にしっかりと刺していないと滑落してしまいます。
そのような状態で登山をするわけですから大変です。
当社は、登山をやめる…「新聞を売るのをやめる」という決断をしたのです。
と言っても、ある日突然、新聞店を閉じたわけではなく、解釈を変えたのです。
「そもそもお客様は何を買っているのか?」という問いを自分たちに投げかけ、長い時間をかけて議論しました。
その結果、買っているのは新聞ではなく、「新聞を使い、この地域でより豊かな生活を送ること」という結論に至りました。新聞は、その手段の1つなのです。
「経営の目的は新聞を売ること」という考えをやめたことで、様々な商品・サービスが生まれ業績回復に繋がりました。
社会全体を観ると、もっと大きなことをやめる必要があるかもしれません。
日本の50歳以上人口の割合は、2024年には50%を超えます。
人口の半数以上が、かつての経済成長を経験しており、当然、多くの人が、経済的な富=幸福という価値観を持っています。
人口は増えなくモノが行き渡った成熟社会では幸福の形は変わって当然です。
私たちは何を終わらせるべきでしょうか?
というわけで今日も素敵な1日をお過ごしください。
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