指示ゼロ経営が「リーダーは何もしない」で上手くいくシンプルな理由
僕が4年前に出版した本のタイトルは「リーダが『何もしない』とうまくいく。指示ゼロ経営」でした。
出版社の編集者が付けてくれ、僕はとても気に入っています。
しかし、誤解も招いています。
「何もしない」という部分がキャッチーで注目されましたが、最初から何もしなくて経営が上手くいくわけではありません。
指示ゼロ経営ではリーダーはどんな役割を担うのでしょうか?
上手くいっている時は「何もしない」
悩んでいる時は「一緒に考える」
これが指示ゼロリーダーの役割だと考えています。
仕事は、①何をやるか決める→②やり方を決める→③実行する→④実行した結果を振り返り、次の行動を決めるというサイクルで進めます。
トップダウンの組織では、①②④をリーダーが行い、部下は③を「やらされ」ます。
ボトムアップの組織(指示ゼロ経営とは違う)では、①を部下が決め、それをリーダーに相談し決済をもらいます。
リーダーが決済した以上、リーダーの責任下で行われるので、上司は②と④にも口を出します。
コーチング技術を身につけたリーダーは、具体的なアドバイスを与えずに、問いを投げかけ、部下自身が気づくように導くことができます。
指示ゼロ経営では、まったく違うパラダイムで仕事を進めます。
①はメンバーたちが決めプロジェクトを立ち上げます。プロジェクトは2人以上のチームを結成し走らせます。
基本的に、リーダーに相談したり、稟議書を書いたりせず、自由に立ち上げることができます。
「そんなやり方では部下が好き勝手になる」という人がいますが、そんなことはありません。
指示ゼロ経営では、自由と好き勝手の分別を付けます。
自由と好き勝手がごちゃまぜになるのは、自分に都合よく解釈するからです。経営的な視点でプラス面とマイナス面を勘案し判断できるようになって、初めて自由を手にすることができるのです。
それができるまでは、リーダーが一緒に考えサポートします。
分別がつくようになったら何もしません。
「悩んだらいつでも一緒に考えるよ」と伝えておきます。
③実行も④振り返りもメンバーが主体です。③と④さえしっかりやれば、仕事は必ず良くなっていきます。
その過程で、メンバーが壁にぶつかった時は、リーダーもチームの中に入り一緒に考えます。
ただし、プロジェクトはチームで取り組むので、悩みの多くは自分たちで解決してしまうことが多いです。
まとめると、①何をやるか決める→②やり方を決める→③実行する→④実行した結果を振り返り、次の行動を決める…この過程で、上手くいっていれば「何もしない」。悩んでいて、必要なら「一緒に考える」ということです。
こうなったら、はたから見ると「リーダが『何もしない』とうまくいく」ように見えるというわけです。
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