小学生が指摘する「経営改善案」が真理を突いていて驚いた件
先日、横浜市内の小学校で授業を行いました。
テーマはズバリ「経営」です。
経営の中でもお金にフォーカスして授業を行いました。
言うまでもなく、経営は適正な利益(儲け)を出し続ける必要があります。
利益には、粗利益、営業利益、経常利益、税引前当期純利益など、様々な利益があります。
その中で、授業で扱ったのは粗利益です。
2000円の原材料で作ったケーキを6000円で売れば、1個あたり4000円の利益が出ます。
経済学では粗利益のことを「付加価値」と言います。
原材料(マテリアル)を混ぜたりこねたり、焼くいった価値を加えることでケーキになり売れるわけです。
さらに、見た目が可愛い、店舗がオシャレ、店員さんの接客が良いといった価値を加えることもできます。
価値を加えた分だけ高く売れる可能性が高まります。
実際に、あるケーキ屋さんでは、同じ2000円の原材料を使って、6,600円で売っているところがあります。
創造した価値が大きい、付加価値の高い仕事をしたということです。
では、どうすれば価値の高い仕事ができるでしょうか?
これは世界中の経営者にとっての課題です。
この課題を、子どもたちに投げかけました。
すると、豊かなアイデアが出る環境が必要という意見が出て、そのために「みんなでアイデアを出す」「働く人の良い部分を見る」「みんなで目標をつくる」「意見を否定しない」「自分の意見をちゃんと言う」といった意見が出ました。
どれも当たり前に聞こえますが、できている企業がどれだけあるでしょうか?
付加価値の高いケーキを作ることとともに、十分な数量を売らないと経営は成り立ちません。
作業効率が悪く、開店しても3個しか並べられないようでは儲かる商売にはなりません。
子どもたちに、「効率よく仕事をするために大切なことは?」と聞いたら、すかさず「助け合う」という声が上がりました。
僕は、子どもたちの意見を聞き思いました。
経営は「人間の営み」であり、ゆえに、道理で考えれば分かることが多いのだと。
世の中のコンサルタントたちは、道理で考えれば分かることを、改めて特別なネーミングを付け編集しているのだと思ったのです。
「指示ゼロ経営」とかね 笑
授業では、子どもたちから出た意見をもとに、ある共同作業をしてもらいました。
子どもたちがアイデアを出し合い、助け合い、クオリティの高い仕事をする姿を見て、改めて「人は自分で考え決めたことはちゃんとやる」と実感したのです。
是非、あなたの会社でも、「価値の高い仕事をするために大切なことは?」「効率よく仕事をするために大切なことは?」という問いを社員さんと一緒に考えてみてはいかがでしょうか?
きっと素晴らしい意見が出て、それを実行すると思います。
指示ゼロ経営の原則…「人は自らの意志でのみ動く」ということを痛感したできごとでした。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください!