悩みが解決しない真の原因は、悩みを仲間に打ち明けないことにある
組織の課題解決能力を落とす原因は、「問題を表面化しない」ことにあると思います。
「臭いものに蓋をする」と言いますが、責任の所在を追求するような風土の組織では、問題が表面化しないように隠します。
日光東照宮に「見ざる」「言わざる」「聞かざる」の3猿がいます。
「見ざる」は問題があっても蓋をしてしまうこと、言わざるは、自分の意見を言わずお茶を濁してしまうこと、聞かざるは、他者の意見を聞かないことで、組織が腐敗するとこうなります。
この中でも「見ざる」は最も厄介です。見なければ何も始まりませんからね。
問題が表面化しない原因は、組織の腐敗ばかりではありません。
自分1人で解決しようとすることでも起こります。
これは自助努力という、人の善良生が引き起こすものです。
先日、ある企業さんで合宿研修を行いました。懇親会で色んな相談を受けました。
僕は、相談のほとんどに対し、「その相談をチームメンバーにしてください」と答えました。
チームの課題として置くという意味です。
これを、指示ゼロ経営では「手の内を明かす」と言います。
自分が悩んでいること、たくらんでいることを共有して、みんなで解決するのです。
メンバーが抱える悩みのほとんどは、1人で考えても解決しません。みんなで考えると簡単に解決するものです。
懇親会では、僕がことごとく「手の内を明かして下さい」と言うものだから、途中から爆笑が起きました。
手の内を明かすのは勇気がいるものです。
「こんなことを仲間に相談したら迷惑をかける」と思ってしまいますが、実際は真逆です。
悩みは「チームを良くしたい」「みんなに気持ちよく働いてもらいたい」「いい関係をつくりたい」という思いを基に生まれるものばかりです。
良くしたいという思いが強いから、悩みが真剣になるわけですから、ちゃんと仲間は受け入れてくれるのです。
あるいは、自分が抱え込んでいて辛いという悩みもあると思いますが、それも、心の内を明かせば仲間は受け入れてくれます。
例えば、部下にいい加減な仕事をされたら怒りたくなりますが、怒りの前には悲しさがあるはずです。
期待したのに応えてくれなかった→悲しい→怒るという構図です。
手の内を明かすとは、最初の感情を伝えることです。
「悲しかった」と。
最初の感情を捉えている時は、怒りに支配されませんので、相手も冷静を保つことができます。
このように、自分の手の内を明かすことで、みんなが課題を自分事にしてくれやすくなります。
特にリーダーは、自分1人で抱え込むことが多いと思います。
そんな時は、今日の記事を思い出して下さい。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。
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相談に対して「その相談をチームメンバーにしてください」と答えることが多いと思いますが、気持が楽になると思います。
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