社長の孤独が組織に及ぼすこれだけの弊害

社長は孤独だと言います。
特に、トップダウン社長は孤独だろうと思います。
トップダウンでは「決めるのは社長、行動は社員」と、役割が完全に分離されています。
現代のように、何が正解か分からない時代では、1人で考え込んで、孤独になるのは無理のないことだと思います。

社員さんが意思決定に参画したり、提案をしたり、自分たちで考え課題解決をするようになると、社長の孤独は軽減されます。
それでも、社長は1人しかいませんので、孤独がゼロになることはないと思います。

孤独にさいなまれた経験がある方なら分かると思いますが、孤独な社長って、社員さんが仲良くしているのを見ると辛くなることがあるんですよね。
自分だけがかやの外にいるような感覚になるのです。

社長は、孤独との向き合う技術を身に付ける必要があると考えています。
そうでないと、無意識のうちに組織を破壊してしまう危険性があります。

ある社長は、社員同士が仲良く会話していたり、自発的にミーティングを開いたりすると疎外感を感じると言います。
自分も関係を持ちたいと願うのですが、「輪に入れて」と言うのは勇気が要ります。

そこで、社員さんを呼び出し1on1の対話をするようになりました。
しかし、意図が分からない1on1は、周りの社員さんを不安がらせます。
「密室で何を話しているんだろう?」「もしかしたら、私の話をしているの?」と。

チームワークが高まる度に1on1が始まる、そんなことを繰り返した結果、社内に疑心暗鬼が広がってしまったと言います。

トップダウン組織では、社員同士を競わせる傾向が強いと感じています。
その原因は、社長自身も気付いていない深層心理にあるかもしれません。

僕が28年前に新聞店の社長に就任した当時はトップダウン経営でした。僕と社員が1対1の関係で繋がり、報連相を通じ仕事を進めていきます。
しかし、社員は、僕よりも先に仲間に相談をします。それは自然なことですし、良いことなのですが、僕はそれが気に入りませんでした。

モヤモヤした気持は、成果主義賃金制度の導入へと走らせました。
社員をS・A・B・C・Dの5段階で評価し、賞与や昇給に差をつけました。
その動機が、自分と同じように社員も孤独にしたいという、心の作用だということに、当時の僕は気づきませんでした。

これは僕だけの特異なケースかもしれませんし、気付いていないだけで、同じようなことをしている人もいるかもしれません。
深層意識の作用は気づかないことが多いのです。

心の作用に気づく1つの方法は、他者の心を覗き見することです。
というわけで僕の恥ずかしい体験を暴露したのです。
お役に立てれば幸いです!

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

モヤモヤを感じたら、無料相談窓口「空」にお申し込み下さい。
軽い雑談の中から、心の状態を理解することができるかもしれません。
↓詳細はこちらから。