人を育てるリーダーは「喜びを伝える」ヤル気を奪うリーダーは「嘆きを伝える」
同じことを伝えるのでも、伝える時の感情によって、使う言葉が変わり、伝わり方が変わります。
相手がヤル気になったり、逆に、心が腐ってしまうから、リーダーには自分の感情への理解と言葉の選択が大切です。
先日、あるメディアで経営者の対談があり、このことを痛感しました。
司会者が、「現場からどんどんアイデアを出して欲しいですよね?」と聞いたところ、2人の経営者が、「同じことを別の感情で」伝えました。
1人は、「はい、そうですね。現場からアイデアを出してくれる事が一番、嬉しいです」と言いました。
その様子を見た司会者が、思わず、「嬉しさが伝わってきますよ〜」とテンションを上げていました。
もう1人は、「そうなんですよ。もっと積極的にアイデアを出してくれないとね困りますよね」と言いました。
聞いていた僕もテンションが下がってしまいました。
両社の違いは、前者は「喜びを伝えた」のに対し、後者は「嘆きを伝えた」のです。
人類は、長い歴史の中で社会性を身に付けました。相手に喜ばれることをすることで関係性を築き、互いに栄えるという戦略を編み出しました。
前者の社長の言葉を聞くと、「この人を喜ばせたい」という感情…内側から湧き上がるモチベーションが生まれます。
一方で、人類は、社会性の中で自分の身を守ることも覚えました。
後者の社長の言葉を聞くと、防御から肩に力が入り、胃のあたりが締め付けられる感覚になります。
身体が防御に入るのです。
エネルギーが内向きになり、感性が閉じてしまうので良いアイデアは生まれませんし、行動も鈍ります。
たかが言葉、されど言葉。
怖いですね。
嘆きの言葉は、一度や二度ならともかく、積み重なると、コミュニケーション自体が嫌になってしまいます。
あなたが日頃使っている言葉は、「喜びの言葉」ですか?それとも「嘆きの言葉」ですか?
もし、後者であれば、使ってしまった時に、自分の気持に寄り添いましょう。
嘆きというのは、大抵、その前に、悲しさを感じているはずです。
悲しいから嘆くのです。
「ああ、自分は悲しいんだな」と理解することで、少し、楽になると思いますよ。
楽になったら、言葉を変えてみてはいかがでしょうか?
言葉は気持がつくりますので、新しい自分に出会うことができると思います。
というわけで、今日1日、言葉と感情に意識を向けてみてはいかがでしょうか?
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