何もしでかさないのではなく、しでかした後の対応で信頼が決まる

なにかミスをしてしまった時、ついカッとして相手に辛く当たってしまった時…要するに「やっちまった〜」という時には、すぐに回復のための行動をとらなければなりません。

特に経営者は社員とのコミュニケーションが多く、相手に要求をしたり注意を与える場面が多いので、「やっちまった」も多いと思います。

先日も、社員さんに注意をした社長が「言い方がきつかったなぁ」と反省していました。

つい、やっちまった時には言い訳をしたくなります。
最も多い言い訳の仕方は、とりあえず謝った後に「でも」というやつです。
あるあるでしょ?笑
「さっきは言いすぎて申し訳なかった…でも…」と。
こうして、再びやっちまうのです。

僕は、大先輩に「正直は最高の戦略である」と教わりました。
自分に正直になるということです。

やっちまった時というのは罪悪感にさいなまれます。
そういう時は、心に負担がかかる故に、保身から「でも…」と正当化の言葉が出てしまうのだと思います。
自分に正直になるということは罪悪感に気づくこということです。
「ああ、自分は罪悪感にさいなまれて、今にでも『でも』を言いたがっているな」と。

先日、社員さんにキツく当たってしまった社長は、一切の「でも…」がなく、「言い過ぎたな…申し訳ないことをしたな」と僕に言いました。
僕が、「それ、その社員さんにも伝えましたか?」とお聞きしたら、「ハイ、一応…しかし、キツく当たっていてはリーダーとしてダメですよね」と言いました。

決してダメなリーダーではありません。
やっちまった事ではなく、その後の対応こそがにリーダーの器だと考えるのです。

僕は以前、予定をダブルブッキングしたことがあります。
気付いた時は心臓が止まりそうになりました。
「さて、どうやって理由をつけようか?」と思った瞬間に、大先輩の教えが頭をよぎりました。そして、素直に「ダブルブッキングをしてしまいました」と謝りました。
相手がどう出るかは別にして、僕は潔く謝ったことで気持ちがスッキリしました。

話は「やっちまった」から逸れますが、正直が最高の戦略ということが分かる事例があります。

僕の友人は学生時代、相当なヤンキーで、高校を数ヶ月で退学してしまいました。
そんな彼ですが20代か30代前半で自動車屋を起業しました。
社員数が多くなり、彼は経営の勉強をするようになりました。(社員さんも元ヤン)
経営理念の大切さを学び、彼なりに「自動車の仕事で地域に貢献する」といった理念を掲げました。
でも、それは彼の本当の思いではありません。
そんな理念を掲げたものだから、急に会社が堅苦しくなってしまったのです。

彼の本当の思いは、「オレ、金持ちになって世間をギャフンと言わせてやりたい」です。
元ヤンということで世間からバカにされた経験があるからです。

ある時、正直な思いを社員さんに伝えました。
同じく元ヤンの社員の心に響き、とても社内が活気づいたそうです。

自分に最も嘘をつくのは他ならぬ自分だと思います。
正直な気持ちに蓋をして気づかぬフリをしてしまうのです。
悪意はないんだけどね。

正直は最高の戦略…心にモヤモヤを抱えていたら、怖がらずにその気持ちに触れてみてはいかがでしょうか?
可愛いものだと思いますよ!

ということで今日も素敵な1日をお過ごしください。

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