相手を味方にするか?敵にするか?人を巻き込むリーダーやっている「関係性の初期設定」
社員にとって、最も重要な仕事の1つに「対話」があります。
人が育つのも、自分のプランを伝えるのも、トラブルを解消するにも対話の力がものを言います。
対話のスキルが大切になるのですが、僕はその前に「関係性の初期設定」が欠かせないと考えています。
自分と相手がどういう関係か?という認識です。
僕の失敗体験をお伝えしますね。
僕が新聞販売店の社長に就任したのは1995年、24歳の時でした。
僕の周りには、親と同じくらいの年の先輩が多くいました。
僕は、その方たちから「従業員に舐められたらおしまい」と教え込まれました。その方たちは、社員との関係性を「敵」と初期設定していたのです。
いつの間にか、僕にもその初期設定がされていました。
敵対関係を前提に対話をすると、言葉尻や語気などから、相手にはこちらのスタンスが伝わります。
対話になるはずがありません。
先日、ある経営者にこの話をしたら、その方にも同じような経験があると言いました。
その社長は、「社員はダメ、何1つ分かっていない」という初期設定があると言います。
すると、「分かっていないコイツを何とかする」という意識で対話をしてしまうので、相手は心を閉ざしてしまうと言います。
僕は、30代の頃から、社員と対話する前には、関係性の初期設定を矯正するように心がけました。
「みんな会社を良くしようと思っている」
「みんな、それぞれの経験から、会社が良くなる知識を持っている」
「僕が万能であるはずがない」
「僕の経験・知識は過去のものかもしれない」
呪文のように呟いたのです。
さらに、脳内で「関係性のイメージ図」を描くようにしました。
以前はこんな構図でした。
自分と社員との間に線が引かれていたのです。
それを修正しました。
このイメージ転換は非常に効きました。
こちらの意識が変わると、共鳴するように社員の意識も変わります。
最初はVSの構図でも、30秒もすれば同志の関係になることが数多くありました。
1つ1つの対話で相手との関係性が醸成されますので、対話の改善は、リーダーにとって非常に大きな課題です。
対話には大きなメンタルスタミナが求められます。
スタミナを消耗させないためにも、正しい関係性初期設定をお勧めします。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください!
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