朝礼の効果を何倍にも引き上げる、朝礼らしくない朝礼

僕が社長を勤めてきた新聞販売店では、20年ほど昔は朝礼をやっていました。
「やっていました」と過去形で書いのは、必要がないのでやめてしまったからです。
(僕は社長を退いたので今はどうか分かりません)

やめた理由は、やらなくても十分な効果が得られていたからです。

当社では、朝礼に期待する効果は次の3つでした。

1、メンバー同士が「気分のチューニング」を行う
2、脳を仕事モードに切り替える
3、お客様の情報や部署を超えた連携情報、進捗の共有

以前は、理念を唱和したり、大きな声を出して無理やりモチベーションを上げるような儀式をやっていました。

僕:「夢ー!!」
社員:「ハイ!ハイ!ハイ!ハイ!」(一斉に手を挙げる)
僕:「Aさん!」(指名)
Aさん「私の夢はーーー!」
みんな:「叶う叶う叶う!」

マジですよ(笑)

強引にテンションを上げるわけですから、寝覚めに筋トレするようなものです。
こうしたことを継続するには頑張りが必要です。
逆に言うと、頑張らないと継続できないのです。
数カ月間だけならできますが、長期に渡り行うのは無理があると感じました。

継続するには、頑張らなくてもできるようにする必要があります。
そのための要件は次の通りです。

・必要性
・自然体
・楽しさ

当社が考える朝礼の目的は既述した3つです。
「気分のチューニング」「脳を仕事モードに切り替える」「顧客様の情報や部署を超えた連携情報などの共有」

これは全員が望むことです。
望むことは強制しなくてもやります。
すると自然体で行われるようになります。
もちろん楽しくなります。

朝、出社すると窓を開けて新鮮な空気を入れます。
近所に住む保育園児が、登園で会社の前を通るので、みんな自然体で「おはよう〜」と挨拶をします。
会社の周辺や身の回りの掃除をする人もいます。(しない人もいます)

そのうち、お喋りが始まります。
仕事の話ではなく、家族のことや趣味などプライベートな会話です。
以前の僕は、お喋りなどせずに、さっさと自分の持ち場について欲しいと思ったのですが、メンターから「お喋りは、互いの気分のチューニングをしているのよ。特に女性は」と教わり、推奨するようにしました。

「そんなことをしたら、お喋りが終わらない」と言われますが、そんなことはありません。
だって、いつまでもお喋りをしていて困るのは本人たちですから。

チューニングをしていると、徐々に気持ちが仕事モードに移行します。
やがて、みんなが集まり自然と仕事情報の共有が始まります。
集まらなかった、リーダーが「集まろうか!」と声がけをしても良いと思います。

こうした事は、特段プログラムしなくても行われると思います。
自然だし楽しいし必要なことだからです。

これが日常になったので朝礼はやらなくなったのです。
というか、自発的、能動的な朝礼に進化したと言った方が良いですね。

同じような要領でミーティングも自然発生的に行われるようになりました。

必要な時に必要な情報共有や助け合いが起きるので、仕事の進捗は何倍にもスムーズになりました。

・必要性
・自然体
・楽しさ

みんなが望むことであれば、みんなの力で実現すると思いますよ。

というわけで今日も素敵な1日をお過ごしください。

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