賃上げムードを、社員の利益意識を高める好機にする方法
ユニクロが、最大4割という、思い切った賃上げを発表したのを皮切りに、イオン、セガ、大和ハウス工業、ロート製薬など、多くの企業が続々と賃上げ宣言を行いました。
しばらく賃上げムードは続くと思います。
中小企業が安易に賃上げムードに乗るのは危険です。
その理由は、賃上げは、付加価値の高い経営を行った結果…「賜物」だからです。
具体的には、売上総利益が増えれば賃金は増えます。
賃上げをしても付加価値の高い経営にはならないどころか、社員さんのヤル気も創造性も高まりません。
正確に言うと、一瞬だけ高まり、すぐに元に戻ります。
固定費だけが増え、最終的に誰も得はしないでしょう。
※詳細はこの記事を参考にしてください。
◯付加価値→賃上げ
×賃上げ→付加価値
×賃上げ→ヤル気、創造性
もちろん、今まで利益を社員に分配せずに貯め込んでいた傾向があったので、一時的には必要な措置だと思います。
しかし、本質的には、「売上総利益を増やすことで賃上げを実現する」という、岸田さんが就任時に言っていた「成長と分配」の原則に則ることです。
岸田さん、ノルマが達成できそうにない営業マンのように、必死で任期中に見せかけの成果をつくろうとしているように見えます。
「付加価値→賃上げ」の認識は、社長だけなく社員さんも待つことが大切です。
昨今の賃上げムードは、社員さんに、この認識を持ってもらう良い機会だと思います。
今の時代、付加価値は社長1人の力ではつくれません。
優れた企業では、現場の社員さんが活発に商品開発をしたり、気が利くサービスを開発したりと、「現場発」の価値創造が行われています。
社長は1人で抱え込むことがなくなります。
これが、社長の賃上げへの抵抗を軽減します。
社長は頭脳、社員は手足といった構図で仕事を進めていると、社員さんは「社長に言われた通りにやったのに、業績が悪くなったからといって賃金を減らされたらたまったもんじゃない」と思うのは当然です。
社長もそれを言われたら弱いのです。
日本は一度、上げた賃金を下げることもはばかられる文化があります。
一度上げた賃金を下げることも見通しがつかない時代では、イザという時のために社員さんに分配せずに貯め込んでしまうのです。
1、社員さんに頭脳になってもらうということは、社員さんが業績に影響を持つということになる。
2、賃金は業績に応じ変動する割合が増える。
3、その責任に見合った賃金水準に上がっていく。
これが賃上げの王道だと考えます。
こうなると、社長が1人で抱え込むことがなくなり、賃上げに対する抵抗感が少しは軽減されると思います。
新しい認識と、それを支える制度が求められると考えています。
高まる賃上げムードを、社員さんと認識を共有する機会にしてみてはいかがでしょうか。
ご相談いただければ、僕にできることを協力しますよ!
それではまた明日!
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