優れたリーダーは、自分の力ではなく「集団の作用」で組織を良くする

「馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない」という諺があります。
人をヤル気にさせる難しさを説いた諺です。
リーダーが、その気になっていても、メンバーの気持ちが冷めていては、活発な組織活動は出来ません。

しかし、諺の通り、他人の意識や行動を変えることは難しい。
どうすれば良いか、という事を今日の記事で考えたいと思います。

意識と行動が変わることについて、「騒いでいる学級を静かにする方法」が参考になります。
騒いでいるクラスを静かにする方法は3つあります。

1、叱る
2、幽霊の力を借りる
3、待つ

1の方法に効果がないことは、実証済みです。
2は、あなたにも経験があるのではないでしょうか?
自習の時間などで、クラスが大騒ぎをしていると、突然、全員が黙る、あの不思議な現象は誰しも経験があると思います。
「幽霊が通った」なんて噂もありますが、科学的に解明した人はいないでしょうか?

3も経験ありませんか?
騒いでいるクラスで、先生が待っていると静かになる現象です。
静かになった時に、先生は決めゼリフを吐きます。

「静かになるまでに3分かかりました」

まったく関係ない画像ですが、気に入っているので…笑

3分の間に、クラスには、集団特有のメカニズムが働きます。

1、何も言わない先生を見て、その意図に気づく、少数の生徒が出ます。
2、その生徒に話しかけた人が、スルーされ、「あっ」と、意味を理解します。
3、人によっては、周りの人に「しー」と注意します。
4、お喋りをやめた人の割合が20%の『臨界点』超えると、一気に静かになります。

同じことが企業で起これば、リーダーは叱ることもなく、幽霊の力を借りずとも、組織を良くすることが出来ます。

何か、新しい考え方、価値観を社内に普及させたいと思った時に、次の3つをマイルストーンにすることが有効です。

□1番目のマイルストーンは、「たった1人、1人目の賛同者をつくること」
メンバーは、リーダーではなく、同じ立場のメンバーの行動に影響を受けます。まずは、1人、賛同者をつくることから始まります。

□2番目のマイルストーンは、「賛同者の割合を、20%の『臨界点』に近づける」
1人目の賛同者が、仲間を誘うと2人目、3人目の賛同者が生まれやすくなります。

□3番目のマイルストーンは、「『臨界点』を突破すること」
新しい取り組みの成功事例が出ると、多数派が一気に動き出します。最初に動いたメンバーが、多数派をウェルカムな態度で受け入れると、ブレイクスルーを起こします。

このメカニズムを、リーダーが知らないと、「1人しか賛同者がいない」「8割も賛同しない人がいる」と悲観的になります。
実は順調なのに。

変容を成功させるためには、このメカニズムをリーダーだけでなく、メンバーも知ることが大切です。
ほとんどがメンバーの行動だからです。

リーダーとメンバーが一緒に学ぶことが大切です。

是非、今日の記事を回し読みしてください。

それでは今日も素敵な1日を!

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