悪い条件ほど求人広告に書いた方が、優秀な人材が来る
採用活動をする際に、面接の前に求職者に伝えなければいけない情報があります。
それを伝えずに、面接をすると、有能な人材ほど面接を辞退します。
伝えるべき情報の典型は賃金です。
よく「賃金は当社規定による」とだけしか書かれていない求人広告を目にします。
賃金が分からないのは不安ですが、なかなか聞きづらいものでもあります。
求職者は、早い段階で知りたいと思うものです。
もし、知れるのが面接の時だとどうなるでしょうか?
賃金が条件に合わない場合、面接までした後では入社を断るのは勇気がいります。
なので、不安があると、面接まで行かずに行動を止めてしまいます。
「お給料が分からないなら、他の会社を当たるか」と。
時価の高級寿司店に入れないとの同じです。
友人の会社の求人広告がそうだったので、どうして最初に伝えないのか?と聞いたら、「給料が安いから、最初に伝えたら来てもらえない」と言いました。
悪い情報は後で出すという作戦ですが、逆効果です。
賃金が高くなくても良い人材は来ます。
逆に、賃金が高いと、「よほど仕事がハードなのだろう」と思われます。
「心の豊かさの時代」と言われ久しいですが、働き甲斐を求める人はたくさんいます。
僕が住む、人口2万人弱の町にもたくさんいます。
ただ、そういう人たちは口を揃えてこう言います。
「どこに、働き甲斐がある会社があるか分からない」と。
働き甲斐がある会社だという情報も、一番早い段階で伝えなければいけません。
もし、自社の賃金が低い場合、高賃金を求める人は、求人広告を見た時点でスルーすると思いますが、それで良いのです。
ほとんどの中小企業は、高賃金をウリにできません。
優秀な人材を入れたいと思うなら、働き甲斐を求める人に絞り込むことです。
こう言うと、「ウチはまだそんな魅力的な会社ではない」という方がいますが、今、そうなっていなくても、これから目指すなら、早い段階で、正直にそう伝えれば良いのです。
既存社員にも伝え、採用活動を働きがいのある会社に変える機会にすることができます。
やると腹を決めるかどうかです。
テレビをつければ賃上げのニュースで溢れる今だからこそ、中小企業は採用のあり方を真剣に考える時だと僕は考えています。
採用は「選択と集中」です。
選択は最初の段階でやらないと、後で大変な思いをします。
世間の意識が賃金に向いている今だからこそ、自社の「選択と集中」をはっきりとさせる必要があると思います。
では、今日も素敵な1日を!
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