組織の変容は早く実現させようとすると余計に時間がかかる

先日、とある業界団体で指示ゼロ経営のプチセミナーを行いました。
後日、受講者の方からご質問をいただきました。
1人の悩みはみんなの悩み。1人の悩みからみんなで学ぼう、ということで今日のブログで解答します。

いただいたご質問はこれ。

「実際に指示ゼロにする為に、どのようにすれば、より早く実践出来るか。」

まず結論から言うと、「早く実現しようと思わないこと」です。
指示ゼロ経営とは「指示命令しない経営」ではなく「いい会社になると指示命令がなくなる」というものです。
人と組織が育ちいい会社になることは、とても大切なことですよね。
世の中、大切なことほど時間がかかります。
すぐに変わるものは、すぐに元に戻ります。
「3日で痩せる」は「3日で元に戻る」のです。

時間がかかることを早くやろうとすると余計な負荷、ストレスがかかり問題が起き、余計に時間がかかってしまうことがよくあります。

時間をかけて、じっくり取り組むことが大切だと考えます。

その上でコツがあります。
1、成長を確認すること
2、採用に力を入れること

❚成長を確認すること

子育ては、のびのびと育った方がいい子が育ちますが、企業の人と組織の育成も同じだと感じています。
ギスギス育てるとダメ。

ギスギスとは「いつも足りない部分を指摘される」ということ。
リーダー(親)の理想と部下(子)の現状を比べて「まだまだ」と言われていたら人は育ちませんよね。
リーダーの理想には届いていなくても、必ず成長しているはずです。
そこを観ること。
そして、リーダーは部下の皆さんに次の4点を感謝の気持を込めて聞きます。

・以前と今を比べどこが成長したのか?
・成長した要因はなにか?
・その他にチームが育つために必要な要因はあるか?
・その要因をもってして半年後(3ヶ月後)にはどんなチームになっているか?

成長対話を繰り返しながら育っていくものです。

これは時間がかかることを受け入れた人でないとできない芸当だと思います。

❚採用に力を入れること

もう1つは採用です。
組織が目指す方向性を定めた時に、それに共感できない人が現れることがります。
特に、違うものを目指した時…例えば、これまでの指示100から指示ゼロ経営に変えるといった場合です。
共感できない社員さんの中には退職する人も出ると思いますが、その後の採用は超超超重要です。

自発的に働くことを喜びとできる感性を持っている人を採用することです。
喜びとできない人はやりません。
やらせるためにニンジンをぶら下げるなんて落語みたいな話になってしまいます。
人は持っていないものを出せと言われても出せないのです。
それを出せと言うからトラブルになるのです。

こういうと「採用してから教育すれば」と言う人がいますが、価値観は簡単には変わりません。
もし40歳の人でしたら価値観が変わるのは40年かかると思ったほうが良いと考えています。

「実際に指示ゼロにする為に、どのようにすれば、より早く実践出来るか。」

□早く実現しようと思わないこと
□成長を確認すること
□採用に力を入れること

これが僕の考えです。
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