リーダーが重箱の隅をつつくほどに部下は「うっかり八兵衛」になっていく

部下にポカミス、イージーミスが多いのは、もしかしたら本人のせいではなく上司に原因があるかもしれない…

今日の記事はそんなテーマです。

僕が新聞店の社長時代の話です。
新聞社には販売店を管理する担当社員がいて、ある時期、僕の店を担当していたの30代の男性がいました。

彼が担当中に、彼の上司が代わりました。
その上司があまりに対照的で担当者はすごく困惑していました。

そして、僕はとても勉強になったのです。

それまでの上司はとてもおおらか(大雑把とも言う)
どのくらいおおらかかと言うと、担当者が「こんな計画で仕事を進める予定です」という確認のメールを送ると、30秒ほどで「これで行こう!」と返信が来るそうです。
メールを読むのに3分くらいはかかるから、読んでいないことがバレバレです。

僕もこの上司にお会いしたことがありますが、重要な部分ではしっかりと締めるが、基本、相手を信頼して自由に仕事をさせる方でした。
販売店の中にもファンが多くいました。

この上司を持った部下(僕の店の担当社員)はどうなるか?
当然、張り合いに感じ、自発的、能動的になります。
同時に、あまりにチェックしないので、「こりゃ自分がしっかりしないといかんな」と身が引き締まり、とてもしっかりするのです。

さて、そんな上司が異動になり新しい上司が赴任しました。
その方は肩が凝るくらい細かな人でした。
どのくらい細かいかと言うと、送ったメールをプリントアウトして、そこに数多くの赤ペンを入れ、それをスキャンしてデータ化して送り返してくるほどです。
しかも、赤ペンで「これは表現が日本語的に間違っています」なんていう細かさ 笑

会うたびに「あれはどうなっている?」と聞いてきて、進捗が悪いとネチネチ説教をされる、まさに「重箱の隅をつつくタイプ」です。

さて、この上司になり担当者はどうなったか?
これが興味深いのですが…

「うっかり八兵衛」になったのです。

これ、人間関係の不思議なバランスによって起きる現象と言われています。
重箱の隅をつつくと「うっかり八兵衛」が発生するのです。

実は両者は相性がいい。
重箱の隅をつつく上司にはうっかり八兵衛が必要、うっかり八兵衛には自分を叱ってくれる細かな上司が必要…互いが互いを必要とする共依存関係なのです。

そんな組み合わせ、見たことないですかね?

これを防ぐためには、まずもってこのような関係性の存在を知ること、そして自分がこの関係性に陥っていたらそれを自覚することだと思います。

そして、「自分がいないと、この人ダメなんだよな」と自分に依存させようとしている、実はその人に依存している自分の影の気持ちに向き合うことだと思います。

それでもダメならコーチングやカウンセリングの専門家に相談するのが良いと思います。
決して恥ずべきことではないから。

さて、実はこんな関係は他にもあります。

例えば、リーダーがポジティブだと…
部下もポジティブに…ならずに引いてしまう、そんな経験はないでしょうか?

近日中に今日のブログでの続編を書きますね。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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