企業の様々な問題は「感謝される仕事をしていない」という根本原因に行き着く

企業で起きる人事に関する問題は本当に様々です。

・求人をかけても人が集まらない
・ヤル気のある人が来ない
・入社してもすぐに辞めてしまう
・入社すると別人のように働かなくなる
・新人が古参の悪い影響を受ける

僕が受けた相談をざっとまとめると上記のようになります。
そして、上記が同時に起きている企業も珍しくありません。
全部に手を打たなければならないと考えると気が遠くなりますよね…

しかし、実際は全部に手を打つ必要はありません。
根本原因に手を打てば全部が解決します。

咳、発熱、節々に痛み、鼻水、喉の痛み…これらの症状の原因がインフルエンザなら、タミフルで解決するのと同じ。
症状別に対処療法を施してもダメなのです。

さて、件の問題の根本原因は何でしょうか？
それは…

「感謝される仕事をしているか？」

だと考えています。

例えば、僕が経営してきた新聞店が分かりやすい。
新聞店と言えば、あの乱暴な営業が有名ですよね。

「奥さん〜取るって言うまでワイ、帰らないからね〜変な男と付き合っているって噂が近所で立つぞ〜」

顧客の気持ちや都合を無視した営業を何十年も続けた結果どうなったか？

インターホンが普及し訪問営業ができなくなり新聞部数を落としました。
新聞販売のイメージダウンにより求人をかけても人が集まらず万年人手不足に陥りました。
当然、常に離職率は高く人材の入れ替えが激しい。

起きる問題の根っこは、顧客に喜ばれる仕事をしてこなかった事にあります。

結果、どうなったかと言うと、求人をかけても集まらないので賃金を上げざるを得なくなりました。
しかし、そこで集まる人は、「金になりさえすれば顧客に嫌がられる事もやる」という質の悪い人です。

当社ではいち早く、喜ばれる仕事にシフトチェンジしましたので求人に困ることはなくなりました。
また、他者の喜びを自分の喜びにできる人は指示されなくても動きます。
成長意欲が高いので人材教育にかけるお金と時間が報われます。
そして永く働いてくれます。

そして、実は、こうしたシフトチェンジは僕１人でやったわけではなく、当時いた既存社員と一緒に考え取り組みました。
お陰で僕と同じ熱意で会社説明会や面接で語ってくれますし、入社してからよく面倒を見てくれるようになりました。

こういう雰囲気の会社になると、さらに類は友を呼ぶ現象が加速し良い人材が集まってきます。

一度、この好循環が動き出すと本当に強いですよ。

こう言うと、「ウチはまだ誇れるような仕事をしていないから…」と言う方がいますが、今そうなっていなくても、それを目指す意志があれば、一緒に作っていく仲間は集まります。
何よりも社内から現れます。

感謝される仕事、その目指す理想を明確にし内外にハッキリと伝える。

シンプルですが、そうする事が今ある問題を解決する確実な一歩だと思っています。

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