収益よりも大切にするものがある組織には結果的に収益というギフトが訪れる
優れた企業には「利益よりも大切にしているもの」がある、そう感じています。
その覚悟たるやこちらの身が引き締まるほどです。
中には、「それ」を犠牲にしてまで儲かっても意味がないと言い切る人さえいる。
「それ」とは人間関係であったり自己実現であったり、あるいはプライベートの充実であったり、人が幸せに生きる上で大切なことです。
例えば、「人間関係を悪くしてまで頑張る必要はない」と言う社長がいます。
「家族との時間を犠牲にしてまで働かなくていい」という人もいる。
「言われたことに従うだけの、ロボットにような仕事をさせる会社にしたくない」という人もいました。
特に最近、増えてきていると感じています。
そして長期的に繁栄している企業に多いとす感じています。
僕が一番最初に出会ったこの手の企業さんは、岐阜県の未来工業株式会社でした。
2011年に同社を視察したのですが、創業者の山田昭男さん(故人)はこう言いました。
「夜9時や10まで働いて、家に帰ったらメシ食って風呂入ってバタンQ、なんていうのは家畜の生活だ。創造性は人間らしい生活から生まれるから、早く家に帰って家族と過ごしたり趣味に没頭したほうが良い」
この言葉は、当時、収益至上主義の考え方が揺らいでいた僕の気持ちを変える決定打でした。
同社は非常に特許が多い、つまり創造性が高い集団です。
創造性は今のところ人間だけの領域です。
「人間らしさの重視」が創造性の源だという事を現場を見て確信したのです。
利益よりも大切にしているものとは、人間らしさの事なのだと考えます。
そして、それが結果的に儲かる会社になっているのです。
儲けの手段として人間性重視があるわけじゃないのです。
お分かりいただけますでしょうか?
先日、福岡で「ポンコツ村の寄り合い」というイベントを行いました。
次世代の社会、経済、経営、教育などを自由に語り合う面白いイベントです。
懇親会である方が言った言葉が印象に残っています。
30年ほど前、「24時間戦えますか?」なんてCMがあったが、あの頃って今ほどデジタル化が進んでいなく、仕事がデキる人=長時間労働をする人という性格があったと思います。また、仕事が今ほど創造的ではなく「量」がものを言った。そして頑張っただけ報われたから気持ちが開放的で激務に耐えられたのだと思う。
本当にその通りだと思いました。
今こそ人間性重視の経営が求められると思います。
それは、収益のためという動機であっても、その事自体を目的にしたとしても、どちらにせよ避けて通れないことなのだと思うのです。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください!
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