再起不能なほど重い問題を抱えた組織を1年で立て直す男の流儀

今日の記事では、僕が出会った組織の中でも最上級の組織と、それを育てたリーダーの姿をご紹介します。
僕の体験をそのままお伝えしますので、読む際には「自社がこの集団のようになったならどうだろうか?」と想像して読んで頂きたいと思います。

実はその集団とは…

「小学4年生の学級」

なのです。

今から5年前に夢新聞教室でこの学級に出会いました。
学校の玄関に入った瞬間に「洗礼」を受けました。
僕がキョロキョロしているとある男の子が「こんにちは。どこに行きますか?」と聞いて来るのです。
僕が「夢新聞をやるんです」と言うと、「あ、僕のクラスなので一緒に行くね」と言う。

教室に入ると、みんなが自然体で僕を歓迎してくれました。
黒板に夢新聞のルールを書こうとした瞬間…
チョークが文字を成しているではないか!

夢新聞では協働・共創を学んでもらいたく「制限時間内にクラス全員が1人残らず夢新聞を完成させる」というミッションを与えます。
すると、すかさずある女の子が「今日、休んでいる人と電話で繋いで良いですか?」と質問をしてきました。

これまで1万人以上が夢新聞に参加しましたが、「クラス全員」をこう解釈したのは、この学級が初めてです。

これまでのところミッション達成率は1割ほどですが、このクラスは最高のチームワークで悠々と達成しました。

夢新聞が終わり僕が教室から出ようとすると、僕よりも早足に全員が出ていきました。
「次の授業で急いでいるのかな?」と思ったら、そうではない。
このクラスの作法で僕を見送ってくれたのです。

校長室に通されお茶を飲んでいると、ノックが鳴りました。
ドアを開けると先ほどのクラスの子が数名いました。
校長先生が「どうしたの?」と聞くと「米澤さんに渡したいものがある」と言います。
校長室に入り僕の前に立ち、突如「表彰状」と言い、僕に渡してくれました。

僕が出会ったあらゆる組織の中でも、この学級は最上級です。
僕はとても感動して担任の先生に根掘り葉掘り、学級運営について聞きまくりました。

実は、こうした子どもたちの一連の活動は、教員の指示でははなく子どもたちにより自主運営されているのです。

その方法は、学級内に「会社」をつくるという方法です。
例えば、先ほどの表彰状を拡大すると、「かってに表彰会社」と書いてあります。

こうした「会社」が学級内に自発的にいくつも設立され、創業者は社員(クラスの友人)を雇用して組織をつくります。

「かってに表彰会社」
「学力向上会社」(クラスの宿題を考えるそうです)
「心もピカピカ会社」(チョークを並べたのはこの会社)

などなど学級を良くするための会社が自律的に設立されるのです。
まさに指示ゼロ経営です。

さて、驚く事実があります。
実は、この学級、およそ1年前まで問題を抱えたクラスだったそうです。

そこに投入されたのが、表彰状の写真に写っている青いジャージを着た教員、牧野直樹さんです。
問題山積のクラスの立て直し「最後の砦」と言われ、こうしたクラスばかりを担当してきました。

牧野先生いわく…

「子どもたちにある意識が芽生え、子どもたち同士にある関係性ができれば、こういうチームになるのです。そうなったら私は何もすることがありません」

いかがでしょうか?
企業組織がこんな風になったら最高ですよね。

さて、実は牧野先生、2022年2月に教員を引退され人材育成の会社を設立しました。
それを記念して僕は「かってに勉強会会社」をやることにしました。

マンスリーで行っている「たくらみ放送局」に牧野先生をお招きして組織開発の要諦を学びます。

■参加費は無料です。
■日時:2022年7月22日(金)19時〜21時
■場所:オンライン(ZOOM)

参加の仕方は自由です。
「画面をオフにして聞くだけ」の参加もOKです!

お申し込み方法は2種類あります。
1、Facebookのアカウントをお持ち方はイベントページから。

https://www.facebook.com/events/578160493654935

2、下記メールアドレスに「たくらみ放送局参加希望」とお送り下さい。

kwd.shinya@gmail.com

ではでは、今日も素敵な1日をお過ごしください!