なぜ、あの社長は「力」を行使しないのに人が動くのか？

少し前、「チコちゃんに叱られる」に出演したマナー講師が話題になりました。
とても厳しい指導をする方で、とにかくズバズバ言う芸風で有名な方です。
しかし今の時代、それがパワハラと映る人が多くSNSなどで炎上してしまいました。

単なる演出なのにな〜なんて思いながらYahoo!ニュースのコメント欄を見ていると、興味深いコメントがありました。

それは

「指導力、リーダシップがない人ほど力で相手を制圧しようとする」

というもの。

ここからはビジネスの話。
指示ゼロ経営には「望みの統合」という概念があります。
社長が望むことを周りは望むか？
もし社員さんが望んでいなかったら、望まない人を動かすためには「力」が必要になります。
それは例えばアメとムチの力かもしれませんし、圧力かもしれません。

いずれにせよ経営は複雑になり管理コストもかかります。

社長の望みを、社員さんが同じように望んでいたら力学的に合理になります。
さらに顧客が望んだら、地域が望んだら、社会が望んだら…その望みはみんなの力で実現すると思います。

とてもシンプルですが、とても大切な概念だと思います。

さて、世の中にはその上を行く人がいます。

時々、当ブログで紹介する、スポーツ衣料の企画製造、販売を行っている名和株式会社の名和 史紘社長です。

稀に見る影響力を行使しない社長で、初めて会社にお邪魔した時は驚きました。
懇親会があったのですが名和社長は遅れて参加しました。
途中で社長が会場入りしたら、社員さん、「お席はこちらです」「何を飲まれますか？」と気を遣いますよね。

しかし、普通に入ってきて、普通に空いている席に座り普通に会話に合流したのです。

威張りんぼうの俺様社長だったらブチ切れるよね？ 笑

同社は数年前から「決算報告会」を開いていますが参加は任意です。
初年度は１人しか参加してくれなかったのが、今ではほとんどの社員さんが参加します。

なぜ「力」を行使しないのに人が動くのか？

ここに最高の望みの統合があるからだと考えます。
同社のウェブサイトの社長メッセージにすべてが凝縮されています。

「いい会社を創りましょう　自分のために　みんなの力で」

もうお分かりですよね？

「指導力、リーダシップがない人ほど力で相手を制圧しようとする」…この、どこの誰が投稿したものか分からない言葉から、僕は名和さんの素晴らしいリーダシップを思い出したのでした。

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