「その気」のつくり方 〜その気になれば人間は相当なことをやってのける〜
「課題に気付いてもらう事が一番重要で、一番難しい」…先日そんな話を、とある商工会議所の職員さんとしました。
どんなに良い教育カリキュラムも、どんなに優れたビジョンも戦略も、「それが必要である」と認識されていなければ、モチベーションが生まれないし、よって実行力が落ち実現しません。
イギリスの諺、「馬を水飲み場連れていけても水を飲ませることはできない」は本当にその通りだと関心するのです。
僕は酒ならいくらでも飲むがw
政府から求められる商工会議所の役割が、今年度から変わったそうで、以前は「いかに企業の課題を解決するか?」だったのが、「いかに課題に気付いてもらうか?」になったそうです。
「実現したい」「解決したい」「なんとかしたい」
特に、組織で仕事をする際には、社員さんにいかに課題として、必要性を認識してもらうかが成功の鍵を握ると思います。
そうじゃなきゃ組織的な活動はできません。
以前は、報酬で釣って「とやかく言わずやれ!」で上手くいきましたが、今は、本人が「その気」にならないと解決しない難しい課題ばかりになりました。
その気は行動力、創造性、根気を生みますからね。
さて、ではどうするか?
原則は、「人は損をしたくない生き物」という行動経済学の基礎にあります。
面白い実験があります。
ここに当たりとハズレは半々のクジがあるとします。
当たりを引けば1万円がもらえますが、ハズレを引くと5,000円払わなければなりません。
辞退するという選択肢もある。
すると、多くの人は…どんな選択をするか?
実は、辞退を選ぶ人が多いそうです。
確率は半々で当たりの場合の報酬の方が大きいのだから合理的には挑戦するのが妥当なのですがね。
さらに!
「辞退しても3,000円もらえる」という条件を提示すると、さらに多くの人が辞退を選ぶそうです。
企業で言えば、冒険すれば一攫千金を狙えるが失敗のリスクもある。さらに今、冒険しなくても急に困るような事にはならないという状況です。
挑戦はある意味、不条理なのかもしれません…
しかし、「損をしたくない」という原則に基づけば、「何もしないと将来、大変なことになる」と解ればよいわけです。
「マイナスのイメージはしない方が良い」と言う人もいますが、課題に気付くには必要だと僕は考えています。
さらに、その上で、上手く行っているワクワクするイメージで強化することと良い。
そして、さらに、自分たちと同じようなレベルの会社、人材の成功事例があれば「できるかも」と希望を持てると思います。
□放置すれば将来、大変な代償を払うことになると知る
□成功イメージを共有する
□自分たちにもできると感じてもらう
こんなステップでしょうか?
それにしても「その気」って大切ですね〜
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。