先代のやり方に不満を持った時は「どんなバトンを渡されたか?」を考える
2代目3代目の後継社長は、早く自分の組織をつくりたいと願うと思います。
継いだ当初は、周りは先代が育てた社員さんばかりで、遠慮してものが言えなかったりお願いもしづらい…
早く遠慮なく組織を動かせるようになりたいと思いますよね。
そのために、やってはいけないことが1つあります。
それは先代を悪く言うこと。
僕はこれをやって痛い目にあいましたが、先代を悪く言うと、その時代を一緒に築いた古くからいる社員さんは自分を否定された気持ちになります。
味方になってくれるはずはありません。
詰まるところ、先代に感謝することが自分の組織を作る第一歩だと思うのです。
しかし、先代の経営を古く感じ批判したくなるのも事実です。
先代のやり方が通用せずに苦労している後継社長が多くいますから。
例えば、成熟社会なのに、いまだに成長期の感覚で経営をしていることがあります。
顧客との関係性を時間をかけて築く時代なのに、バンバンお金をかけて宣伝して集客をしているとか、社員を手足のように扱うワンマン経営とかです。
後継社長が感じる違和感は正しいことが多いと思いますし、批判的な視点は必要だと思います。
だからこそ難しい。
先代に感謝しつつ批判的視点を持つことは難しいのです。
それを解決する1つの方法は、とにかく自分の考えで行動することだと考えています。
親の心は親になってみないと分かりませんから、早く親になることだと。
例えば、僕は3代目ですが、先代のやり方を真っ向から批判しました。
先代は顧客との関係性よりも取引先である新聞社を大切にしていました。
その理由は、新聞販売の権利は独占権利で支配権は新聞社が持っているからです。
「米澤さん、悪いけど来月で契約解除ね」なんて話がリアルである世界でした。(今は改善されているようです。)
しかし僕はその感覚が間違っていると思っていました。
顧客あっての商売だと。
結果的に僕の考え方が時代に合っていましたが、自分の考えを貫き実践した時に分かったことがあります。
それは、移り変わる時代の中で父からバトンを受け継いだということです。
父の時代には今とは違う正解があり、父はその時代にやるべき事をまっとうして僕にバトンを渡したのです。
それに気付いた時に、心から父を尊敬できるようになったとともに、とても苦労の多い時代に経営をしてもらったことに感謝できるようになったのです。
変化はすぐに表れました。
父が育てた古参社員のTさんの僕に対する態度が変わりました。
これまで腹を割って話をすることができなかったのですが、少しづつ僕の思いや考えを伝えることができるようになり、時々、飲みに行くようにもなりました。
もし、あなたが後継社長で、先代のやり方に不満を持っていたら、それは「物語の一部」と捉えて欲しいと思います。
先代が作った礎の上に、これから自分の城をつくって行くのだと。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください!
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