芸術的な教養がある人が日本を救うという時代になった
イノベーションとは製品やサービスの中ではなく、人々の生活の中にあるものだと思います。
例えば、iPhoneが登場した時に、「すごい技術だ」と技術そのものを称賛した人は専門家だけで、僕のような一般生活者は自分の生活が変わるイメージをしてトキメキました。
よく「モノではなくコトを売れ」と言いますが、販売の世界だけでなく開発の世界でも同じことが言えるのだと思います。
イノベーションが人の中にあるということは、商売人には人間に精通すること…感性が求められます。
ここで言う感性とは、相手、大衆などの気分を適切にキャッチして適切なアウトプットができる能力を言います。
落ち込んでいる友人に適切な言葉がけをできる人、大衆の気分を察して製品開発できる人はみんな感性が優れている人です。
感性の時代に突入すれば、当然、教育も大きく変わります。
ところが今はまだ過渡期で変わりきれていません。
先日、それを痛感した出来事がありました。
とある中学校の音楽の先生と話をする中で、「音楽という教科が重視されていない」と嘆いていました。
特にコロナ禍では飛沫があるということで自由に活動ができず存在意義を感じられないと言います。
日本は昔から五教科が偏って重視されてました。
どうしてそういう教育になったのかといえば社会のニーズがあったからです。
大量生産・大量消費の工業化社会では、基本的な読み書きそろばんができて従順な人が求められ、そのニーズに教育界が応えたのです。
そのお陰で「便利なモノ」がどこにいても安く手に入るようになりました。
しかし、市場にモノたちが行き届き、生活者は「これ以上便利でなくても良い」「特に欲しいモノがない」と考えるようになった。
一方で欲求が消えたわけではなく、とても抽象的で高度に進化しました。
「心ときめく素敵なもの」
を求めるようになりました。
今、ヒットしているそうしたものたちは、合理・効率重視だけで作られていません。
開発者を見ると、みんなおしゃれ、芸術的な教養がある方ばかりです。
良い意味でのムダを愛せる人たちで、そういう人たちが高度になった生活者の欲求に応えています。
「スーツはビジネスマンの特攻服」なんてダサい感性では時代に取り残されると思う 笑
ビジネス書ばかりでなく小説を読んだり映画を楽しむ。
花を見て「美しいな」とつぶやいてみる。
春だし服を新調してもよいかも。
僕の師匠によると感性は磨くことができるらしいですよ。
教育も大きく変わります。
僕が研修でお世話になっている企業さんは、研修会場に美術館や庭園を選びます。
これも教育のコンテンツと考えているのです。
とても高価値な経営を実現されています。
芸術的な教養がある人が日本を救う…件の音楽の先生にこの事実を伝えたくて今日の記事を書いたのでした。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。
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