チーム単位で仕事を進め、チーム単位を評価する…成熟社会の評価
❚仕事は1人1人に振り分けるよりもチームで対応する
今ある様々な制度は成長期に作られたものがほとんどで、成熟期には合わないものが多くあります。
その中でも評価制度と賃金制度が転換期に来ていると感じています。
仕事の進め方が「個から集団へ」変わりつつあります。
チームとして課題を持ち、チームの協働で取り組むスタイルです。
それに伴い上司と部下の関わり方も変わりつつあります。
以前は左側だったのが、右側のスタイルに変わります。
例えば、あるチームで「クレームを減らす」という課題があったとします。
以前(左)では、上司が部下をワン・オン・ワンで指導しました。
しかし、これだと知恵が限定されるでしょ?
上司も自分の仕事を持っているから部下の指導に時間が割けません。
そこで右側の『学び合い』スタイルが登場します。
※『学び合い』は上越教育大学の西川純先生が研究、開発したアクティブラーニングの知見です。
クレームの事例で言えば、「今月はチーム全体でクレームを5件以内に抑えよう」と、課題をチームで持ちます。
そして、メンバー同士が学び合います。
この方が圧倒的に早く、密度の高い学びになりますし、何よりも仲間の刺激を受け、より主体的に学びます。
良い事ずくめです。
さて、チームで対応するとなとなると、評価もチーム単位で行います。
❚今後のチームがより良くなる、未来志向の評価
評価について書く前に、そもそも「なぜ評価が必要か?」を考える必要があります。
なぜ必要かと言えば、「人とチームが育つため」ですよね?
では、実際はどうか?
「処遇を決めるため」に成り下がっているケースが多いと思うのです。
賞与や昇給を決める手段になってしまっているということ。
そして、そうなると、事実上、評価は「過去の精算」になります。
成果を上げた社員にはご褒美を、成果を出さなかった社員には罰を、年に2回の精算になっているのです。
精算は「過去志向」です。
例えば、低い評価を受けた社員は、「次は頑張るぞ」となるかと言えば、実際は「罰(低い評価)を受けたのだからチャラ」と思う傾向があります。
未来志向の評価制度が求められます。
チームで取り組むのであれば、チームを評価する必要があります。
しかも未来志向で。
その方法は、シンプルに「何を」「何に」「どの様に」です。
「何を」…チームの今の状態を
「何に」…より良い状態に
「どの様に」…1人1人がどう貢献するかを考える
これらを、オープンな場で、みんなで話し合うのです。
上司−部下の分断された関係で仕事を進める時代は終わったと思います。
チーム単位で仕事を進めること、そしてチーム単位で評価を行うことが大切だと考えています。
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